2018年6月18日(月)

日本ペイントHD、株主提案の取締役が過半数に
株主代表「乗っ取りではない」

2018/3/1 20:03
保存
共有
印刷
その他

 日本ペイントホールディングス(HD)は1日、筆頭株主のシンガポール塗料大手企業、ウットラムによる株主提案に同意し、3月末の株主総会にはかる取締役候補を発表した。ウットラムが推す6人全員を受け入れ、取締役10人の過半数を占めることになる。

記者会見で株主提案への同意を発表する日本ペイントホールディングスのゴー・ハップジン取締役(右)と田堂哲志社長(1日、大阪取引所)

記者会見で株主提案への同意を発表する日本ペイントホールディングスのゴー・ハップジン取締役(右)と田堂哲志社長(1日、大阪取引所)

 ウットラムのトップで日本ペイントHDで取締役を務めるゴー・ハップジン氏は同日の記者会見で「乗っ取りではない」と述べ、現経営陣との協議による円満解決を強調した。

 ウットラムはゴー氏に加え、会社と利害関係のない5人を独立社外取締役の候補とするよう求めていた。日本ペイントHDはこれを受け入れ、取締役は現在の7人から10人に増える。

 ゴー氏は日本ペイントHDの会長に就く。田堂哲志社長をはじめ社内取締役3人は続投。酒井健二現会長は取締役から相談役に退く。現在の社外取締役2人も退任する。ウットラムは同日、提出していた株主提案を取り下げた。

 同日の記者会見では双方がウットラムの影響が強まる点を否定した。ゴー氏は「(社外取締役)一人ひとりが客観的な視点で私を含めて監督してほしい」と述べた。田堂社長も「社外取締役の独立性は担保されている」と説明。候補者との面談やゴー氏との協議を通じて「今回の提案がすべての利害関係者にとって妥当と考えた」という。

 新体制が発足すれば、日本ペイントHDの成長戦略には一定の変化も起きそうだ。アジアに強い同社は昨秋、リスク分散のために米国で1兆円規模のM&A(合併・買収)の交渉に取り組んだが財務への懸念などから断念した経緯がある。田堂社長は今後のM&Aの方針について「ローリスク・ハイリターンの案件を見極めたい」と軌道修正をにじませた。

 ゴー氏も一般論としたうえで「地理的に近い市場が狙いやすい」と説明。「日本やアジア市場は業界首位だが、シェアは低い。非常に欲求不満」と述べており、日本ペイントHDが強みを持つ中国などでの事業拡大を優先するとみられる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報