2018年4月22日(日)

首相、脱時間給「今国会に法案提出」 裁量労働は断念

経済
政治
2018/3/1 11:35
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 安倍晋三首相は1日午前の参院予算委員会で、今国会に提出する働き方改革関連法案から裁量労働制の拡大を切り離す方針を説明した。同制度に関する法案は今国会への提出を断念する。そのうえで労働時間ではなく成果に対して賃金を支払う「脱時間給制度」の創設は「今国会に提出する法案に盛り込む」と強調した。野党は残業の拡大につながるとして同制度も削除するよう求めた。

参院予算委で答弁する安倍首相(1日午前)=共同

 首相は「厚労省のデータに疑義があるとの指摘を受け、精査せざるを得ない事態となったことは重く受け止めている」と述べた。「裁量労働制は今回の法案から全面削除し、実態を厚生労働省でしっかり把握し直す」と語った。民進党の大塚耕平代表への答弁。

 野党は裁量労働制の拡大とともに脱時間給制度の創設にも反対しており、大塚氏は質疑で脱時間給制度も取り下げるべきだと要求した。首相は時間外労働の上限規制、同一労働同一賃金の導入、脱時間給制度の創設は法案に盛り込み、今国会での成立を目指す考えを改めて強調した。「柔軟な働き方を可能とするもので、生産性の向上にもつながっていく。予定通り(脱時間給制度も)今国会に提出する法案に盛り込んでいく」とも指摘した。

 参院予算委は1日、首相と全閣僚が出席し、2018年度予算案の実質審議に入った。予算案は3月下旬に成立する見通しだ。

 裁量労働制拡大の法案からの分離方針に関しては、公明党の山口那津男代表が1日の中央幹事会で「裁量労働制の全面削除は大きな決断だ」と理解を示した。「大改革をやる政府・与党の意志に変わりはない。国会に提出する成案を作り上げていく」と話し、脱時間給制度などの創設に取り組む姿勢を強調した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、裁量労働制を削除した法案の提出時期について「速やかに調整し次第、対応していきたい」と述べるにとどめた。

 立憲民主、希望など野党6党の国会対策委員長は国会内で会談した。裁量労働制の切り離しだけでは納得できないとして、労働時間調査の再実施などを求めていく方針で一致した。

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