僕らが選んだマスコット 異例の選挙形式、小学校の8割参加

2018/2/28 20:00
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2020年東京五輪・パラリンピックの象徴として子供たちが選んだのは、市松模様や桜がモチーフの「ア案」だった。最終3候補の中から小学生がマスコットを選ぶ異例の選挙形式の審査に、全国の小学校の8割が参加。児童らは「投票を通じて親しみが湧いた」と興奮気味で、専門家からも「学びの機会になった」と評価する声が上がった。

2020年東京五輪・パラリンピックのマスコットのうちわを手にする児童ら(28日午後、東京都品川区)

審査は公募2042作品から3候補に絞った上で、全国の小学生がクラス単位で1票を投じる方式で実施した。特別支援学校やフリースクール、海外日本人学校なども含め、計1万6769校、20万5755学級が投票した。

市松模様をあしらった「ア案」が10万9041票と人気を集め、6万1423票の「イ案」、3万5291票の「ウ案」を引き離した。作者のイラストレーター、谷口亮さん(43)は「近未来と伝統をうまく融合するのが日本や東京らしさ。市松模様をシンプルにまとめた」と制作意図を明かした。

審査会副座長のファッションジャーナリスト、生駒芳子さんは28日の記者会見で「参加することに意義がある。子供に五輪の精神を体験してもらえた」と話し、夏野剛・慶応大特別招聘教授は「審査が炎上しなくてよかった。子供が納得して受け入れられるものになった」と安堵した。

専門家は投票結果をどうみたのか。「頭と目が大きく、子供が一番親しみやすいデザインが選ばれた」と振り返るのは京都精華大の中野晴行客員教授(マンガ産業論)。選考方法についても「児童の投票にしたことで大人の利権などが入り込む余地がなくなった」と評価した。

武蔵野学院大のジェフリー・トランブリー准教授(オリンピック教育)は「それぞれのマスコットが日本の文化や歴史的背景を盛り込んでおり、子供たちは投票の過程で多くのことを学んだのではないか」と話す。

授業の一環でマスコット投票を行った東京都府中市立本宿小学校では、給食時間に校内放送で結果が伝えられると、マスコットの話題で持ちきりになった。

3年の石丸優香さん(9)のクラスはキツネとタヌキをモチーフにした「ウ」案に投票した。「選んだ案にならなかったのはちょっと残念だけれど、ワクワクしながら投票した。東京大会が楽しみになった」と声を弾ませた。

大沢悠人君(9)は「それぞれの案のいい所を話し合ったので、どのマスコットに決まっても納得できた。外国人も親しんでほしい」と期待した。

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