NEC・日本気象協会、AIで食品ロス削減
NECと日本気象協会は28日、人工知能(AI)を使った食品の生産・在庫・発注を効率化するデータ流通基盤システム「需給最適化プラットフォーム」を発表した。
クラウド上に気象データや利用企業の持つ生産や販売のデータ、人口統計やイベント情報などを保存し、商品の需要を予測。生産や配送、人員などに関する計画策定を効率化させる。7月から企業向けに販売する。
NECのAI「異種混合学習技術」を使い予測の根拠を示す。製造業、卸売業、小売業それぞれの予測分析メニューを用意、順次拡充する。料金は税別50万円から。
NECエンタープライズビジネスユニットの中田平将理事は、製配販がデータを連携させることでサプライチェーン全体で「過剰な商品の廃棄や返品など無駄を削減できる」と語る。食品メーカーや小売業と実証実験を進めており、試算では従来の予測に比べ受発注数を2割程度減らせる。
2020年度に数百社の利用を見込み、システム構築やコンサルティングなどを含めて売上高200億円を目指す。