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メダル報奨金 高い?安い? 1億円、米100俵…

冬季史上最多の13個のメダルを獲得した平昌五輪が25日閉幕し、メダリストは500万~100万円の報奨金を手にする。ほかに上乗せ支給する競技団体もあるなど、アスリートへの報奨金は高額化の傾向にあるが、資金力の乏しい競技団体や障害者スポーツとの格差も広がる。マラソンでは日本記録更新の選手に1億円支給も決まった。

「心の中は半端なくうれしい」。25日の東京マラソンで2時間6分11秒を出し、日本記録を更新した設楽悠太選手(26)は翌26日、日本実業団陸上競技連合から1億円の目録を受け取った。

同連合がマラソン日本記録「突破」褒賞制度を始めたのは2015年。「『お家芸』が低迷する中、20年東京五輪で日の丸を揚げたい」との狙いで、同五輪の代表選考までの期間限定で導入した。企業協賛金が原資で鎌倉光男事務局長は「『カンフル剤』の効果が出た。続く記録更新に期待したい」と歓迎する。

平昌五輪で日本オリンピック委員会(JOC)がメダリストに支払う報奨金は金で500万円、銀200万円、銅100万円。アルベールビル、バルセロナ両五輪が開かれた1992年から支給を始め、当初は最大300万円だったが、16年リオデジャネイロ五輪で現在の額に増額された。

日本スケート連盟は独自にJOCと同額を追加する。金メダル2個の高木菜那選手(25)の場合、JOCと連盟から計2000万円を受け取る計算で、ほかに所属先の日本電産サンキョーが「ふさわしい額の報奨金を支給する」。全日本スキー連盟も「額は未定だが支給する方向」といい、過去の五輪では最大300万円の支給実績がある。

一方、日本カーリング協会には独自制度はなく、報奨金はJOC分のみのはずだったが、スポンサーの全国農業協同組合連合会(JA全農)が「メダル獲得なら米100俵」と決定。銅メダルに輝いた選手には6トンの米が贈呈される。

全農所属の卓球、石川佳純選手(25)もリオ五輪で銅メダルを取り、米100俵を贈られた。全農広報企画課は「石川選手には6トン分の『おこめ券』(約264万円相当)を支給した。カーリング選手への支給方法は未定だが、国産のお米を食べて、もっと頑張ってほしい」と期待を込める。

3月9日に開幕する平昌パラリンピックでも報奨金制度はあるが、額は大幅に下回る。日本障がい者スポーツ協会によると、金メダルに150万円、銀100万円、銅70万円を支給。同協会は「JOC並みに支給したいが、寄付金が原資。障害者スポーツの振興を犠牲にしてまで支給はできない」と説明。「平昌五輪で高まった応援ムードを、障害者スポーツの支援にも向けてもらいたい」と呼びかける。

早稲田大の友添秀則教授(スポーツ倫理学)によると、海外では数千万円の報奨金を出すケースもあるが、欧米諸国は200万~600万円ほどで英国はゼロ。「日本が高額とはいえない。遠征費などで競技に費やした額には到底及ばない」と強調する。

ただ「競技ごとの格差やパラ選手の不公平感は改善が必要。JOCや競技団体ではなく、国が直接、平等に顕彰する仕組みも検討すべきだ」と指摘する。

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