大学生「読書時間ゼロ」半数超 実態調査で初
全国大学生協連(東京)は26日、1日の読書時間について大学生の53%が「ゼロ」と回答したとの調査結果を発表した。半数を超えたのは、調査に読書時間の項目が入った2004年以降初めて。「本離れ」が若い世代で進行している実態が明確になり、アルバイトをする学生に読書時間ゼロが多いとの結果も出た。
調査結果の分析を担当した浜嶋幸司同志社大准教授(学習支援)は、「高校までの読書習慣が全体的に身に付いていないことの影響が大きい」と指摘する。
この調査は「第53回学生生活実態調査」。大学生の1日の読書時間は平均23.6分。ゼロと答えた学生は53.1%で、昨年より4.0ポイント上昇。文系が48.6%、理系が54.5%だった。
1カ月の生活費のうち書籍費は、金額、支出に占める割合がともに1970年以降最低。自宅生が1340円、下宿生が1510円だった。アルバイトをしている学生のうち読書時間ゼロと答えたのは54.5%、アルバイトをしていない学生では49.4%。
調査は昨年10~11月に実施。全国の国公立・私立30大学の学生1万21人が回答した。電子書籍も「読書」に含む。勉強や趣味など、読む目的や内容がどこまで読書に入るのかは、回答者の判断に委ねた。〔共同〕