勝利のメンタリティー(山本昌邦)

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世界の頂へ必要なもの 平昌五輪で再認識

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2018/2/28 6:30
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日本サッカー協会(JFA)のナショナルトレセンコーチと47都道府県協会の技術委員長が一堂に会する「全国技術委員長会議」(2月17日)でのことだった。短い休憩時間に入った会議室のスクリーンに突然、平昌冬季五輪に出場していた男子フィギュアスケートの羽生結弦選手(ANA)の姿が映し出された。まさにこれから冬季五輪2連覇を懸けて、羽生選手がフリーの演技に臨むところだった。

羽生選手は自分が成し遂げたことを自分の言葉でしっかり表現していた=山本博文撮影

羽生選手は自分が成し遂げたことを自分の言葉でしっかり表現していた=山本博文撮影

その場にいたみんなが、固唾をのんでそのライブ中継を見守ったのはいうまでもない。そして入魂の演技を終えた羽生選手が決めのポーズを取った瞬間、「すげーな」という賛辞とともに拍手が起こったのだった。見ていた私の胸も熱くなった。そして思った。

「サッカーの日本代表も負けてはいられないぞ」

頭にあったのは、もちろん6月にロシアで開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)のことだった。

メディア対応に「これぞプロ」

演技もすごかったが、すべてを終えた後の羽生選手のメディア対応が素晴らしかった。「これぞプロだ」と思った。自分が成し遂げたことを自分の言葉でしっかり表現する。それは自分自身と、回り回って自分が身を置くフィギュアスケートという世界全体の価値を高めることにもつながる。そこがしっかりわかっている。さすがは世界王者。「いいプレーをすれば、勝てば、それで問題ないでしょ」という次元にとどまった対応しかできない選手とは雲泥の差だ。

年齢なんか関係ないとも痛感した。五輪を連覇してなお、羽生選手はまだ23歳だ。この世代には今シーズンから米大リーグへ雄飛した大谷翔平選手(エンゼルス)、水泳のリオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野公介選手(ブリヂストン)や瀬戸大也選手(ANA)がいる。世界の頂点を争うアスリートたちだから、普通の23歳と比べる方がおかしいのかもしれないが、それにしても、みんな、受け答えがしっかりしている。すべては使命感や教育次第ということなのだろう。

平昌冬季五輪期間中の「羽生語録」の中で、特に私がしびれたのは、16日のショートプログラムの後の言葉だった。約4カ月ぶりの実戦であったにもかかわらず、いきなりトップに立ってみせ、「どうしてこんな演技ができるのか」とインタビュアーに問われたときに「僕はオリンピックを知っていますし」と答えたのだった。羽生選手にそう言われると納得するのみだ。

これはかねての私の持論なのだが、日本のサッカーがW杯のような国際舞台で優勝やそれに準ずる成績を残そうと思うのなら、10代でコンスタントにフル代表に2、3人送り込めないようでは無理だと思っている。ブラジルの王様ペレが17歳でW杯に出たような事例を日本もどんどん増やさなければならない。「鉄は熱いうちに打て」はスポーツにも当てはまるのである。

日本は岡田武史監督(当時)が1998年フランス大会に当時18歳の小野伸二(現札幌)を連れていってくれた。が、その後は10代のW杯代表はとんとご無沙汰。

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