米「非核化への一歩か見極め」 北朝鮮の対話意欲受け
【ワシントン=永沢毅】米ホワイトハウスは25日、北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が米朝対話に「十分な用意がある」と意欲を示したことについて「非核化の道に向けた最初のステップになるのかどうかを見極める」との声明を発表した。「いかなる対話も非核化につながらなくてはいけない」と強調し、対話は非核化が前提との立場を改めて示した。
韓国大統領府によると、金英哲氏ら北朝鮮高官は25日の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談で、米朝対話への意欲を示した。ホワイトハウスはサンダース大統領報道官による声明で「最大限の圧力は北朝鮮の非核化まで続く」と重ねて訴えた。
トランプ政権は25日の韓国・平昌冬季五輪の閉会式に、トランプ大統領の長女イバンカ大統領補佐官らを派遣した。金英哲氏らも閉会式に出たが、米側によるとイバンカ氏と北朝鮮側との接触はなかったという。9日の開会式に出席したペンス副大統領は韓国滞在中に北朝鮮高官と接触する予定だったが、北朝鮮側が土壇場にキャンセルしたため、実現しなかった。