2019年4月21日(日)

透視線(西室淳子)

フォローする

LS北見、諦めぬ姿勢が劇的勝利生む
カーリング女子

2018/2/25 19:40
保存
共有
印刷
その他

1次リーグ終盤から3連敗で迎えた英国との3位決定戦。簡単な心理状況ではなかったと思うが、いつも以上にメンバー全員で氷やストーン(石)の状態を確認する様子が見られ、「最後の試合だから後悔しないように」という強い気持ちが感じられた。それが思い切ったプレーを生み、ベンチによる分析を含めたコミュニケーションが第10エンドの劇的な展開に結実したと思う。

銅メダルを獲得し、抱き合うカーリング女子日本代表=山本博文撮影

銅メダルを獲得し、抱き合うカーリング女子日本代表=山本博文撮影

最初からロースコアの展開になったのは、有利な後攻で始めた英国が確実に勝とうと安全策に出たからだ。先攻のLS北見が1投目にガードを置いて攻めても、外にはじくテーク戦を選択。相手スキップのミュアヘッドは五輪3回目でメダルがかかる試合も多く経験しているからだろう、最後に1点多く取ればいいという強い意志が表れていた。

こういう展開では1つのミスが複数失点につながるが、LS北見は本当によく粘った。

確かに2点以上取れたエンドはなく、ミスも出たが、サード吉田知とスキップ藤沢のショットは安定していたし、曲がりやすい氷でリード吉田夕とセカンド鈴木のスイープは効果的だった。相手が後攻を続けるためにハウス(円)の中の石を全て出す「ブランクエンド」を狙った際はうまく1点を取らせ、接戦に持ち込んだ。

全員が持ち味をしっかり発揮したことが、英国をじわじわ追い詰めたのだろうか。第10エンドの相手のラストショット。本来ならそれほど難しい場面ではなく、あと数センチずれていれば銅メダルは英国選手の首に掛かっていたはずだ。経験豊富なミュアヘッドがあのようなミスをするなんて、と驚いたが、彼女の手元をわずかに狂わせたのは大舞台の重圧だけではなかっただろう。最後まで諦めないLS北見の姿勢がもたらした銅メダルだった。

今大会はカーリング大国のカナダが男女そろってメダルを逃した一方、女子では日韓がそろって初めてメダルを取った。2022年北京五輪に向け、今後中国が強化してくることも間違いない。世界の勢力図が変わりつつある中、LS北見にとっては16年世界選手権銀メダルに続いてのメダル。世界の強豪相手にこれだけ戦えたことは、今後に向けても大きな自信となったに違いない。

(富士急行カーリング部選手 西室淳子)

透視線(西室淳子)をMyニュースでまとめ読み
フォローする

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップスポーツトップ

透視線(西室淳子) 一覧

フォローする
銅メダルを獲得し、抱き合うカーリング女子日本代表=山本博文撮影

 1次リーグ終盤から3連敗で迎えた英国との3位決定戦。簡単な心理状況ではなかったと思うが、いつも以上にメンバー全員で氷やストーン(石)の状態を確認する様子が見られ、「最後の試合だから後悔しないように」 …続き (2018/2/25)

準決勝で韓国に敗れ、健闘をたたえ合う藤沢選手(右)ら日本代表=山本博文撮影

 LS北見のショットは決して悪くなかったが、それ以上に韓国の出来が良かったことが敗因だろう。1次リーグの順位が低い日本は第1エンドは不利な先攻でいきなり3失点。余裕を持って展開する相手を最後まで慌てさ …続き (2018/2/24)

勝っても負けてもあと2試合=上間孝司撮影

 1次リーグの最後は連敗したものの、史上初の準決勝進出は快挙だ。全9試合の前半で4勝1敗としながら、後半は1勝3敗。後半戦からストーン(石)の底が削られ、よく曲がるようになったことへの対応遅れが原因と …続き (2018/2/23)

ハイライト・スポーツ

[PR]