2018年8月19日(日)

FRB報告書「さらに利上げ」「広範に株価上昇」

2018/2/24 1:15
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 【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は23日、米議会に半期ごとに提出する金融政策報告書を公表した。先行きは「さらなる段階的な利上げが正当化される」と明示し、一段の金融引き締めを予測した。一時急落した株価については「最近いくらか下落したとはいえ、2017年6月比で広範に上昇した」とし、なお高値圏にあるとの見方をにじませた。

米連邦準備理事会(FRB)の本部

米連邦準備理事会(FRB)の本部

 5日に就任したFRBのパウエル新議長は27日、同報告書に基づいて下院金融サービス委員会で初めての議会証言にのぞむ。議会証言は当初28日を予定していたが「議会側の都合」(FRB広報担当者)で1日前倒しされることになった。

 報告書の提出は17年7月以来。金融政策面では「経済成長の持続によって、さらなる段階的な利上げが正当化される」と指摘した。FRBは18年に年3回の利上げを見込んでおり、金融市場では3月の次回会合で今年最初の利上げに踏み切るとの見方を強めている。直近の物価指標に上振れの兆しがあり、利上げペースが年4回に速まるとの観測も浮上している。

 もっとも、FRBの利上げ加速観測によって、金融資本市場には動揺もみられる。とりわけ株価はパウエル氏が議長に就任した5日に大きく下げた。報告書では「広範な株式指標は(前回報告書を提出する前の)17年6月に比べてさらに上昇した」と強調し、なお高値圏との見方を示した。米議会で17年末に成立した大型減税への期待が強いとも指摘した。

 一方で、非金融の企業部門は「(借り入れを膨らませる)レバレッジが高止まりしている」と懸念を表明した。不動産価格などの高騰にも警戒感をみせた。FRB内には資産バブルへの不安感が浮かんでおり、利上げ加速論につながっている。

 米経済全体については「底堅いペースで拡大が続いている」と自信をのぞかせた。失業率が約17年ぶりの水準まで下がって「個人消費は堅調に拡大した」と指摘した。企業の設備投資や家計の住宅投資も改善したとも評価した。

 米議会は1978年に制定した「完全雇用均衡成長法」(ハンフリー・ホーキンス法)で、年2回の金融政策報告書(ハンフリー・ホーキンス報告書)の提出をFRBに義務付け、議長はこれに合わせて上下両院で証言している。同法は2000年に失効したが、報告書の提出と議会証言は慣例で続いている。

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