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LS北見、よく曲がる石に対応を
カーリング女子

2018/2/23 12:30
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1次リーグの最後は連敗したものの、史上初の準決勝進出は快挙だ。全9試合の前半で4勝1敗としながら、後半は1勝3敗。後半戦からストーン(石)の底が削られ、よく曲がるようになったことへの対応遅れが原因と見る。

勝っても負けてもあと2試合=上間孝司撮影

勝っても負けてもあと2試合=上間孝司撮影

一般に石の曲がりがよくなればショットの精度の高いチームが有利になる。LS北見は前半戦、ころころ変わる曲がりの状況を見極め、得意のスイープである程度狙い通りに石を導けていた。厳しい局面を作られても藤沢五月のショットで何とかしのげたから、勝ち星を重ねられたと思う。

後半戦も同じ作戦を考えていたはずだが、リードからサードまでのショットがなかなか決まらなかった。曲がりが良いと2つの石を同時にはじき出す「ダブルテークアウト」などの難度も上がる。特に先攻でハウス(円)内の石が多くなる場面で苦戦した。

例えば第6戦のカナダ戦の第5エンド。先攻の相手に攻められ、円の中心に近い2つの石はどちらもカナダという状況。藤沢は相手の石にぴたりとつけるショットを狙ったが届かず、4失点につながった。

過去の国際試合からカナダや英国は曲がりが大きいシートに慣れ、より力を発揮するチームという印象を持っていた。対する6~8戦目の藤沢のショット成功率は71%、61%、55%。それだけ厳しい状況で託されたことの裏返しだ。

もちろん「らしさ」が出たプレーも随所にあった。劇的勝利を収めた第7戦のスウェーデン戦の第9エンド。サード吉田知那美の2投目ではしっかりコミュニケーションをとって氷の状況を読み切った。力強いスイープで相手の石の背後へぴたり。ミスを誘い、藤沢が2点を取りやすい状況をうまく演出できた。

出場する4選手に加え、ベンチに座る2人の奮闘も勝ち上がりの要因に挙げたい。毎晩のように石のデータを集めて共有しているというリザーブの本橋麻里と、コーチのジェームス・ダグラス・リンド氏だ。

親しみを込めて「JD」と呼ばれるカナダ人コーチの姿をタイムアウト中の映像で見つけた人も多いと思う。日本語を交えた論理的な技術指導は分かりやすく、私たち選手にとっては本当に頼りになる存在。SC軽井沢クも教えているから、1次リーグ中は選手以上に大変だったろう。今大会は男女がそろって出場したおかげで、氷の変化を観察しやすい面もあったと思う。勝っても負けてもあと2試合。LS北見には男子の分まで悔いのない試合をしてほしい。

(富士急行カーリング部選手 西室淳子)

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