広島銀がREIT子会社 地銀初、地域活性化へ寄与
広島銀行は22日、不動産投資信託(REIT)を運用する子会社、ひろぎんリートマネジメント(広島市)を設立したと発表した。同社が私募REITを組成、これによりホテルや商業施設など地域活性化に寄与する物件を購入する形になる。開発が遅れがちな都心部以外の地域の物件も対象とし、まちづくりや地域の魅力向上を目指す。
地銀がREIT運用の子会社を設立するのは全国で初めて。REITで広島銀や地元投資家、地域金融機関から出資や借り入れによって資金を集めて物件を購入し、収益を得る。実際の運用開始は3月を予定する。
対象は広島を中心とした瀬戸内地域で、まちづくりや地域活性化につながる物件とする。人口減対策や観光客誘致に向け、まちのにぎわい創出に注力する自治体は増えている。ただ、島しょ部など都心以外の地域は高収益が見込みにくく、デベロッパーなど開発の担い手が参加に慎重となり計画が滞りがちになる。
広島銀はREITにより開発物件の「受け皿」を用意することで開発促進につなげる狙いだ。各自治体が掲げるまちづくりのコンセプトなど、地域の声をより反映しやすくする狙いもある。