東京都台東区の旧東京音楽学校奏楽堂、11月に開館
東京都台東区は11月、現在改修中の旧東京音楽学校奏楽堂を開館する。1890年に東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)の校舎として建てられた国指定の重要文化財だ。2015年5月から進めてきた改修工事を18年6月に終える。オープンを記念してコンサートも計画している。

区は約8億4000万円を投じて耐震補強をしたほか、経年劣化した外壁や窓ガラスなどを補修した。コンサート用としては日本で最も古いパイプオルガンも修復。2階の音楽ホールは客席を28席減らし310席とし、1席あたりの幅を広めて快適性を高めた。
奏楽堂の音楽ホールは滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌った舞台だ。同区が同大から譲り受けて1987年に上野公園内に移築し、コンサートホールとして貸し出しもしてきた。服部征夫区長は「生きた文化財として活用したい」と話している。