2019年8月22日(木)

暑さに強い作物や堤防かさ上げ 温暖化対策で新法

2018/2/20 20:00
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政府は20日、地球温暖化による農作物の品質低下や健康影響、洪水被害などを軽減するための新法案「気候変動適応法案」を閣議決定した。今後、台風や干ばつなどの被害が増大する恐れがあるため、地域の実情に応じた対応策をまとめるよう自治体に課すことなどが柱。温暖化ガス削減と並行し、温暖化の影響を抑えることを目指す。

2016年に発効した国際的枠組み「パリ協定」は温暖化ガスを削減して気温上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑える計画だ。ただ、それでも一定の温暖化が進む見通し。台風の大型化に伴う風水害の増加、干ばつによる農作物の収穫減や品質低下などの被害を軽減する「適応策」を進めることが重要だ。

法案は開催中の通常国会へ提出し、成立を目指す。自治体に対し対策計画を作る努力義務を課す。各自治体は計画に暑さに強いイネや果樹の開発と普及、防潮堤や川の堤防のかさ上げ、集中豪雨に備えた斜面の補強などを盛り込む。計画づくりに必要な情報は国の研究機関が提供する。人材面でも地域の大学や国が協力する予定だ。

国は法整備によって自治体の対策費用を調達しやすくする狙いだが、予算を獲得しやすくする名目に使われる可能性もある。温暖化問題に詳しい名古屋大学の高村ゆかり教授は「科学的な影響評価に基づいて対策を進める必要がある」と話す。

温暖化の影響を回避するための法律は英国、フランス、韓国が制定済み。英国では防潮堤整備などの公共事業で、温暖化による海面上昇などの影響を織り込むことを事業者に求めている。

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