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「道つくる」恩師との約束刻み、チーム創設 快進撃支える本橋

カーリング日本女子

平昌五輪カーリング女子日本代表の「LS北見」が快進撃を続けている。チームを支えるのは、3度目の五輪となる主将の本橋麻里選手(31)だ。故郷に戻ってゼロから立ち上げたチームは当初、スポンサーや選手集めなど苦難の連続だった。「道をつくる」。亡き恩師と交わした約束を心に深く刻み、チームを引っ張っている。

チームと練習するカーリング女子の本橋選手(中)(13日、江陵)=上間孝司撮影

本橋選手をカーリングに誘ったのは、2017年5月に88歳で亡くなった小栗祐治さん。本橋選手の故郷、北海道北見市常呂町でカーリングを普及させた初代常呂カーリング協会会長だ。小栗さんがカーリング場で遊んでいた本橋選手に「練習すればうまくなるよ」と声をかけたのがきっかけだったという。

「ジュニア時代から安定したショットは健在で、チームを引っ張っていた」。日本カーリング協会強化委員会副委員長の敦賀信人さん(40)は振り返る。同世代の中では頭一つ抜けた実力だったという。

05年には故郷を離れ「チーム青森」に加入。「マリリン」の愛称で親しまれ、トリノ、バンクーバー両五輪への出場を果たすが、いずれも1次リーグで敗退した。

バンクーバー前、本橋選手は小栗さんと約束した。「お前が地元で頑張って、道をつくって引っ張ってくれないか」。五輪後の10年8月、本橋選手は地元の常呂町に戻ってLS北見を創設した。結成時のメンバー、馬渕恵さん(34)は「地元に有名人が帰ってくると町中の話題になった」と思い出す。

だが順風満帆だったわけではない。スポンサーの支援体制や練習環境は整備されておらず、本橋選手は練習の合間に慣れないスーツを着て、スポンサー集めなどの事務作業にも奔走した。「他の選手が練習に集中できるよう、裏方の仕事を全てやってくれた。大変な中でも常に笑顔を忘れず、プレーしやすい環境づくりを進めてくれた」(馬渕さん)

チームの転機はソチ五輪後に訪れる。ソチ五輪で5位入賞を果たした吉田知那美選手(26)と中部電力でエースだった藤沢五月選手(26)が加入。2人とも北見市に実業団がないため故郷を離れていた選手。敦賀さんは「本橋選手は自分がリザーブに回ってでも五輪に出場したいという強い思いを感じた」と言う。

15年に長男を出産し、カーリングと育児を両立するようになったことも「自分よりチームのために、という思いを一層強くさせたのではないか」(馬渕さん)。

今大会もハーフタイム中、チームメートに「我慢だね」などと鼓舞。ソチ五輪2位の強豪スウェーデンに勝利するなど、チームをけん引している。1次リーグで5勝2敗としたLS北見の試合は英国(20日)、スイス(21日)の残り2試合。初の準決勝進出が視野に入ってきた。馬渕さんは「マリリンは、太陽のように仲間を照らし続けるまぶしい存在。この勢いで表彰台を狙ってほしい」とエールを送る。

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