2018年12月18日(火)

「東京―ロス3時間」驚きのプラン続々 経産省主催

2018/2/19 18:51
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経済産業省が主催し、起業家育成の米WiL(ウィル、伊佐山元最高経営責任者=CEO、カリフォルニア州)などが運営する起業家育成プロジェクト「始動NextInnovator2017」の成果報告会が16日、東京・六本木で開かれた。プロジェクト参加者の中から選抜され米シリコンバレーで研修を受けたチームと、国内に残って事業内容を練ったチームのピッチ・バトル(プレゼン大会)では、シリコンバレーチームが勝利し、研修の成果を見せた。

WiLの伊佐山元CEO(写真前段左から2人目)ら審査員とプレゼン大会に参加した6人=16日、東京・六本木

プレゼン大会で事業を説明したのは6人。このうちシリコンバレー研修組のドクターズプライム(東京・江東)の田真茂社長は、救急車の受け入れを医師が断り、患者が「たらい回し」になっている現状を指摘。病院の状況などから救急車を適切な病院にマッチングするサービスをプレゼンした。人工知能(AI)スタートアップのスカウティ(東京・渋谷)の二井雄大共同創業者は、AIを活用した転職サービスを披露。カネカの唐杉慶一氏は、抗体医薬品の薬価を低減させる製薬装置を紹介した。

一方、個性が見えたのは国内残留組だ。東芝デジタルソリューションズの金子祐紀氏が紹介したのは、人の声のデータベースの「コエステーション」。米俳優のジョニー・デップの声で違和感なく日本語を話させることもできる技術だという。ニコンの駒田龍氏は、妊婦向けに自宅でエコー写真が撮れるサービスを提案。スマホに専用デバイスを取り付けることで手軽に胎内の映像が撮影できるという。

会場が最も沸いたのは、南町田エンジニアリング(東京都町田市)の遠藤達也代表が提案した高高度ロケット輸送システムだ。日本や米国、欧州など世界の主要都市に高さ40キロメートルの塔を建設。頂上から航空機を滑空させ、従来の航空機よりもはるかに早く目的地に到着できるというプランだ。東京と米ロサンゼルス間が約3時間になるという。

ただしこの計画には「200兆円必要」(遠藤氏)だという。遠藤氏は三菱電機で人工衛星の姿勢制御を手掛けていたが「計画の実行のために退職」したと話す。審査員を務めた経済産業省の石井芳明新規事業調整官は「夢がある。ぜひ実現してほしい」とエールを送った。

プレゼン大会は、(1)社会課題解決を実現しているか(2)ビジネスの世界観をどう表現しているか(3)インパクトをどう示しているか――などの理由でシリコンバレー組に軍配が上がった。石井氏は「成功するまでやめなければ失敗はない。行動を続けてほしい」と話した。ウィルの伊佐山CEOは「日本人は座学の勉強が好きだが、何よりも大事なのはDoする(行動を起こす)ことだ。自身の限界を超えてほしい」と激励した。

(企業報道部 矢野摂士)

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