2019年4月25日(木)

「ヒアリ探知犬」が初めて日本に 3月、活躍は未知数

2018/2/19 13:43
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強い毒を持つ南米原産のヒアリを鋭い嗅覚で見つけ出して「お座り」の姿勢で知らせる探知犬が3月、日本に初上陸する。ヒアリの活動が活発化する春を前に期待がかかるが、広大で貨物が積み重なったコンテナヤードでの活動の難しさや、コスト面などで実用化には厳しい声もあり、活躍できるかは未知数だ。

日本に初上陸するヒアリ探知犬のカビ=モンスターズアグロテック提供・共同

探知犬は、ヒアリ被害が拡大している台湾やオーストラリアで育成され、ヒアリの集団や、人間が見つけにくい小さな巣を見つける能力がある。

今回やって来るのは、台湾のヒアリ調査・駆除会社「モンスターズアグロテック」が所有するビーグル犬のフェイフェイとカビの2匹(いずれも雌、4歳)。検疫手続きが必要なため、約半年間かけて準備が進められてきた。福岡空港に到着後、3月25~27日に鹿児島大(鹿児島市)などで開催される「日本応用動物昆虫学会」に登場し、容器に隠されたヒアリのにおい物質の探知などに臨む予定。

探知犬は、2016年度に独自に導入を検討した沖縄県など、複数の自治体が関心を寄せているが、実用性については意見が分かれる。

ある専門家は、人間が見落とす巣やアリを見つける能力は実証済みと説明。捕獲わなを仕掛けて回収するより、短時間で発見できる強みがあると話す。

一方、別の専門家は、海外から荷物が届くコンテナヤードはにおいが嗅ぎづらく、全てを探知犬で賄うのは難しいと指摘。さらに1匹約190万円とされる育成費や、探知犬に付き添うスタッフの人件費もかかるため、ヒアリが定着していない日本では、費用に見合った効果が見込めるのかとの疑問も投げ掛ける。

これに対し、モンスターズ社は、他の調査と併用することで発見精度を高められると強調。ただ、台湾でも当初はセキュリティーや営業上の理由で探知犬による調査を拒否されたり、厳しく規制されたりしたといい、日本でも関係機関の理解や規制緩和が導入への最初の課題だとしている。

学会での披露を企画した早稲田大の坂本洋典・客員次席研究員(昆虫生態学)は「まずは実際に見てもらい、一般の人がヒアリ侵入問題に関心を持つきっかけになれば」としている。〔共同〕

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