JR常磐線の復旧状況公開 JR東、19年度の再開目指す
JR東日本は16日、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で富岡(福島県富岡町)―浪江(同県浪江町)間の20.8キロが不通となっている常磐線で、除染・復旧の作業状況を報道陣に公開した。2020年3月末までに全線の運転再開を目指している。
公開されたのは大野(同県大熊町)―双葉(同県双葉町)間にある第一前田川橋梁など3カ所。震災の影響で、第一前田川橋梁は下り線が傾き、上り線は橋脚が壊れ崩落。JR東は16年3月から復旧工事を進め、昨年12月に新たな橋が完成した。
大野駅周辺では、震災でゆがみが生じた線路の整備作業や、除染で放射性物質の付着した土壌を除去したことに伴う整地作業などが続く。
原発事故後、大野駅の北方約1キロの地点では、空間放射線量が毎時20マイクロシーベルト以上となり不通区間で最も高かったが、除染作業を実施し、線路内は現在2.8マイクロシーベルトまで下がったという。
昨年10月には6年7カ月間不通となっていた富岡―竜田(同県楢葉町)間で運行が再開した。〔共同〕
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