フェイスブック離れの若者、インスタで受けきれず
VentureBeat
バミューダパンツやダサいジーパン姿でフェイスブックをいじっているおじさんやおばさんが雰囲気をぶち壊したため、イケてる若者は今や動画を使ったメッセージサービス「スナップチャット」にたむろしている――。米市場調査会社のイーマーケターがこんな調査結果をまとめた。
確かに、こうしたデータについて聞いたことがあるはずだ。両親や祖父母、不気味なレオおじさん(米人気コメディードラマ「となりのサインフェルド」の登場人物)がフェイスブックを使い出せば若者が逃げ出すのではないかという懸念は、レオおじさんが成人用紙おむつ「ディペンズ」を使い始めるずっと前から広がっていた。
イーマーケターによると、懸念は現実になりつつあるという。

フェイスブックから若者が200万流出してもインスタは160万人増どまり
イーマーケターは「2018年には11歳以下のフェイスブック利用者は前年比9.3%減り、12~17歳は5.6%、18~24歳は5.8%それぞれ減るとみている。こうした年齢層でフェイスブックの利用者が減ると予測するのは初めてだ」と述べた。
これはよくない。ただし、フェイスブックは正式には13歳以上しか利用できない。
フェイスブックはこのところ、こうした若者は(傘下の)写真共有アプリ「インスタグラム」に移ることをあてにしていた。ところが、インスタグラムは受け皿になり切れていないとイーマーケターは指摘する。
「イーマーケターの試算では、18年にフェイスブックから24歳以下の利用者200万人が流出する。だが、全員がインスタグラムに移るわけではない。例えば、インスタグラムの24歳以下の利用者は160万人増にとどまる」との見方を示した。
もちろん、イケてる若者はスナップチャットに乗り換えている。イーマーケターの予測では、スナップチャットの24歳以下の利用者は今年190万人増える。このため、各社が欲しがる若者たちの間では、スナップチャットが引き続きインスタグラムに先行する。
少なくとも、親世代がスナップチャットの使い方を理解し、これもぶち壊してしまうまではそうだろう。
イーマーケターの主任アナリスト、デブラ・エイホ・ウィリアムソン氏は「スナップチャットは使い勝手をよくするためにプラットフォームを改造中で、今後はもっと上の世代の利用者が増える可能性がある。問題は親や祖父母世代の利用が増えても、若者がスナップチャットをカッコいいと思い続けるかだ。これこそがフェイスブックが陥っている苦境だ」と述べている。
By Chris O'Brien
(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)
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