買収先のIT人材価値算出、レバレジーズがM&A支援

2018/2/15 18:25
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人材サービスなどを手がけるレバレジーズ(東京・渋谷、岩槻知秀社長)は15日、IT(情報技術)企業に特化したM&A(合併・買収)支援事業を3月から始めると発表した。自社のIT関連事業で培ったノウハウを生かし、売り手企業に所属する技術者の実力を考慮して、企業価値を算出する。M&Aの仲介やコンサルティングも提供し、2019年度に売上高3億円をめざす。

15日、IT企業向けM&A支援サービスを発表したレバレジーズの垂水取締役(左)ら(東京・渋谷)

IT人材の転職を支援する全額出資子会社レバテックのノウハウをいかす。IT技術者の実力や企業が求める技術ニーズ、採用コストを加味してIT人材の価値を算出する。最近ではIT技術者の採用が難しくなっており、「企業買収を通じて技術者を確保したいというニーズが高まっている」(レバレジーズの垂水隆幸取締役)ことに対応する。

M&Aサービスでは、買収候補となる企業の選定から、「デューデリジェンス」と呼ばれる対象企業に対する詳細な調査、買収金額の算定、最終契約に至るまでワンストップで提供する。

具体的には、まず対象企業の技術者のコミュニケーション能力、使用しているプログラミング言語や使用年数、効率的に開発する技術、どれくらいの規模の開発案件を経験しているかなどを調べる。5万5000人のIT技術者のデータベースから類似するスキルを持つ技術者を抽出し、どれくらい収入を稼げる人材かを推定。これに外部から採用する場合のコストを加算して対象企業の人材価値をはじき出す。技術の市場性や財務状況も考慮して、適正な買収金額を算出する。買収金額は3~5年で回収できるような水準とするのが一般的という。

M&Aの支援は専門の仲介会社や金融機関なども手がけているが、IT企業が参入するのは珍しい。人手不足を背景に人材獲得を目的したM&Aは増加傾向にある。一般的なM&Aでは財務面での分析が重視される。レバレジーズはM&A市場では後発だが、様々なIT企業や技術者を支援してきたノウハウをいかし、人材の価値をきめ細かくみることで、事業を拡大したい考えだ。

また同社は30を超えるウェブメディアを運営しており、専門チームがウェブサービスの価値もはじき出す。M&A対象企業の社風や就業スタイルも分析して、相性の良い企業を探し出す。候補企業の選定には3万社の顧客データベースを活用する。まずは東京を拠点に始め、大阪、福岡、名古屋にも順次展開する。新設するM&Aアドバイザリー事業部に当初は5~10人を配置し、19年度に15~30人体制とする計画だ。

垂水取締役は「米国ではベンチャー企業の投資回収は新規株式公開(IPO)よりもM&Aの割合が大きい」と指摘する。国内でもベンチャーのM&Aは増加傾向にあると米国と比べるとまだ少ない。「ベンチャーに特化したM&Aを支援することで、IT領域における創業を勢いづけていきたい」と語る。

(企業報道部 鈴木健二朗)

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