/

カードでビットコイン購入ダメ 投資過熱を警戒

ビットコインなどの仮想通貨をクレジットカードで購入することを禁止する動きが国内外で広がっている。仮想通貨交換事業者のテックビューロ(大阪市)が運営する「Zaif(ザイフ)」では9日からカード決済を停止。米国では交換事業者大手のコインベースが13日、クレジットカード決済の新規登録を停止したと発表した。仮想通貨全般の価格上昇で「借金をしてでも買う」といった、ギャンブルに近い行為が増えていることが背景にある。

利便性より利用者保護

クレジットカードによる仮想通貨の購入禁止に、いち早く踏み切ったのは米英の金融機関だ。2月上旬までにJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ロイズ・バンキング・グループなどが、欧米メディアのインタビューや利用者への発表などを通じて、カード決済禁止を明確化したことを明らかにした。

「仮想通貨の価格が急落した場合、顧客が債務不履行に陥る可能性がある」というのが禁止の理由だ。加えて、仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)を装い、多額の資金を集めたグループが行方をくらますといった詐欺的な事件が多発。米証券取引委員会(SEC)が本格的な不正の取り締まりへ動き出すなど、消費者保護を強く打ち出す必要性が高まっていることも背景にある。

顧客の利便性を重視してきた交換事業者も見直しを迫られている。13日に米国内でカード決済をやめたコインベースは「顧客の多くがクレジットカードを主要な支払い手段として使っていることは承知している。簡単な決断ではなかった」と説明。今後、欧州やシンガポールなどの顧客に対しても同様の措置を検討するという。

コインチェック流出事件も影響

こうした動きは日本にも波及する。9日付でカード決済を停止したテックビューロのザイフは、その理由を「クレジットカード会社からの要請」と説明する。「支払い手段の一つとして提供していたが、現時点で再開のメドは立っていない」(担当者)

また、日本では、コインチェック(東京・渋谷)から約580億円分の仮想通貨NEM(ネム)が外部流出したことも、クレジットカード会社の対応に影響を与えそうだ。コインチェックなど国内事業者と加盟店契約を結んでいるアイフル子会社のライフカードは「消費者保護の観点から仮想通貨の交換会社との取引は行わない方針を決定した」(広報担当者)という。

そもそもクレジットカードでは、換金性が高い金券や有価証券の購入が基本的にはできない。手数料を払って信用枠を現金化する行為に近く、利用者がキャッシング代わりに繰り返すと債務が雪だるま式に増え、最終的には自己破産に至る可能性があるからだ。換金性に注目すれば、仮想通貨の購入にカード利用を禁じるのは自然な流れなのかもしれない。

(駿河翼、石塚史人)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

企業:
業界:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン