2018年12月14日(金)

「CESはスタートアップの戦場」 日本から6社のみ
起業家ら、都内で報告会

2018/2/15 11:52
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米ラスベガスで1月上旬に開かれた世界最大の家電見本市「CES」について語る「CES報告会」(日本経済新聞社主催)が14日、東京・大手町で開かれた。日本から出展した家電スタートアップ、セレボ(東京・文京)の岩佐琢磨社長らが登壇。国を挙げたスタートアップのアピール合戦が年々激しさを増すなか、日本のプレゼンス強化を期待する声が相次いだ。

登壇したセレボの岩佐社長(右端)とセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズの阪根社長(右から2人目)ら
(東京都千代田区のPwCエクスペリエンスセンターで)

■フランスや中国企業が存在感

6年連続でCESに出展する岩佐氏は「残念ながら日本のスタートアップは他国に負けている」と危機感を示した。出展した米国外のスタートアップを見ると、日本からはわずか6社と、フランス(280社)、オランダ(54社)を大きく下回った。フランスはメディアや投資家との接し方を若い企業に伝授するなど「(日本に比べ)国の支援体制がしっかりしている」(岩佐氏)。

「CESはまさに戦場だ」。洗濯物の自動折り畳み機を開発するセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京・港)の阪根信一社長は出展のノウハウがないため、岩佐氏に相談したという。2016年の初出展から3回目となった今年、大型の出展スペースを確保。交流サイト(SNS)を活用した英語での情報発信などを徹底し、「念願だった現地メディアへの露出につながった」(阪根氏)と振り返った。

CESの事情に詳しい情報通信総合研究所の吉岡佐和子副主任研究員によると、今年は大企業を含め全体で約4000社が出展した。スタートアップの出展も年々増加しており、18年は900社超と、13年の9倍に拡大。「特にここ数年はフランスや中国企業が存在感を増している」(吉岡氏)という。

■国の支援体制「不十分」

スタートアップ支援を担当する経済産業省新規産業室の畑田康二郎総括補佐はパネル討論で「今年は日本貿易振興機構(JETRO)が会場の端っこに細々と日本のスタートアップを紹介したが、支援は不十分だった」と振り返った。そのうえで海外展開を支援する取り組みの一つとしてCESを今後さらに活用できると指摘した。

スタートアップの出展社数や支援体制では他国に見劣りする日本だが、来場者数は年々増えているという。セレボの岩佐氏は「不動産や保険、人材会社など家電分野以外の関係者も多く訪れ、注目度の高さを実感した。大企業と組み、来年は日本から出展するスタートアップを増やしたい」と抱負を語った。

(企業報道部 駿河翼)

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