2018年5月20日(日)

CEO選任手続きを明示 金融庁、企業統治指針を改訂

2018/2/15 10:45
保存
共有
印刷
その他

 金融庁は15日、企業統治改革の有識者会議を開き、「投資家と企業の対話ガイドライン」の案を公表した。上場企業に対し、最高経営責任者(CEO)の選任や解任の手続きを投資家に明らかにするよう求めることなどが柱。独立した指名委員会による審査など第三者にもわかりやすく説明するよう促す。経営の透明性を高め、世界の投資家が日本企業に投資しやすい環境を整える。

 同庁が年内に改訂するコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)に反映する。指針に強制力はないが、説明しない場合は理由を明らかにする必要がある。

 経営トップの選解任のあり方について、従来の指針は「取締役会が客観的な立場から評価し、経営陣幹部の人事に適切に反映する」としている。新ルールではさらに踏み込み、CEOを選ぶ際に客観性や適時性の観点から「独立した委員会を活用しているか」「十分機能していない場合に解任するための手続きを確立しているか」について説明を求める。

 社外取締役の活用もさらに促す。「十分な人数を選んでいるか」「適切な助言をしているか」など投資家の疑問に答えてもらう。今の指針では取締役に占める社外取締役の割合を「2人以上」としている。改訂後は「3分の1以上」に引き上げる。経営に外部の目が入る効果を見込める一方、人材確保をめぐる企業の負担は膨らみそうだ。

 このほか、議決権行使が空洞化しかねない政策保有株(持ち合い株)の解消を促すよう求める。個別銘柄ごとに保有が適しているかを検証するルールを採り入れる。新規事業への投資や既存事業の撤退・売却への経営判断でも、実行の有無やその理由の開示を促す。

 政府は昨年末にまとめた新しい経済政策パッケージで「必要なコーポレートガバナンス・コードを見直す」としていた。金融庁と東京証券取引所は15年に企業統治指針の適用を開始。日本企業の国際競争力を高めるため、3年ぶりに見直す。

 金融庁は17年に機関投資家向けの行動規範「日本版スチュワードシップ・コード」を改訂。投資先企業の株主総会でどう議決権を行使したかを原則、個別に開示するなどのルールを採用した。企業と投資家双方の活動にもっと透明性を持たせ、持続的な成長という好循環をつくりたい考えだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報