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大和参戦 増した戦力 成熟の時

キャンプリポート DeNA

トスしてもらったボールを本塁付近から外野に飛ばす「ロングティー」。昨季の首位打者・宮崎敏郎の助言を受けた途端、DeNAの19歳・細川成也が見違えた。

緩やかなスライス回転のかかった飛球が次々と青空に吸い込まれ、左翼フェンスを越えていく。天性の飛距離を感じさせるその弾道は中軸と比べても見劣りしない。

新加入の大和(左)と倉本が二遊間の連係プレーを確認

高卒1年目の昨季終盤、デビュー戦初打席でバックスクリーン直撃3ランという離れ業を演じた。翌日も右越えにソロを放ち、ポストシーズンでも活躍した。12日の紅白戦では4番で先発し、開幕投手候補の今永昇太から中越え二塁打を含む2安打。着実に階段を上っている。

だがそんなホープでも定位置争いの土俵には立てていない。アレックス・ラミレス監督は「相手先発との相性などに応じ、右翼で梶谷隆幸との併用を考えている」。裏を返せば昨季21本塁打、21盗塁の梶谷でも定位置は保証されていない。

3人がほぼ確定している外国人枠も残り1枠の争いが激しい。昨季途中加入で27試合に登板した快速左腕エドウィン・エスコバーに17試合連続ホールドの日本記録をもつエディソン・バリオス(元ソフトバンク)。昨年秋にテスト入団したネフタリ・ソトは12日の紅白戦で2打席連続本塁打を放った。「結果が必要だった。続けられるようにしたいね」

競争に拍車をかけ、用兵の選択肢を広げたのがフリーエージェントで阪神から加入した大和だ。「(守備位置は)どこが希望というのはない。言われたところで毎日勝負する」。守りの名手は遊撃、二塁、中堅とセンターラインなら何でもござれだが、その広い守備範囲を生かすには遊撃が最適。昨年の正遊撃手・倉本寿彦は二塁に回って特訓中だ。

19年ぶりに日本シリーズに進出した昨季のDeNAは先発メンバーをほぼ固定して戦った。しかしそれは選手への信頼だった半面、レギュラーが不調でも代役が見当たらないという人材難の結果でもあった。それが今年は様変わりしている。

「一番変わったのは選手層。これまでは1軍に上げる選手を見つけるのに苦労していたが、今年は落とす選手が見つからない」。就任3年目のラミレス監督はうれしい悲鳴を上げる。13日の守備練習では代打要員候補で内野手登録の佐野恵太を捕手に入れた。戦力の有効活用のため、捕手の3人体制の見直しも選択肢のひとつのようだ。

チームで掲げる技術的なテーマは野手ならバントに走塁、投手ならクイック投法にけん制。投げる、打つといった主要科目の隙間にも手が回るようになってきたのは成熟の証しだろう。底上げ著しい戦力で目指すはきめ細かな野球。優勝を狙うチームらしい空気が漂い始めている。

(吉野浩一郎)

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