マブチモーターは14日、12月までに自動車の電装部品に使うモーターを生産する海外工場などに計250億円を投資すると発表した。主に欧米の自動車メーカーに向けて、パワーウインドーなどに使うモーターの生産能力を拡充する。マブチが単年度に予定する設備投資額としては過去最大となる。
同社は自動車のサイドミラー向けモーターで世界最大手。新製品の製造ラインや既存の製品の生産ラインの増強などに計146億円を投資する。建設中のポーランド工場やメキシコにある工場の拡大といった建物の建設費用などには計75億円を投資する。
同社はサイドミラー向けモーターでは8割のシェアを持つが、パワーウインドー向けは後発組で、シェアが1割程度にとどまるという。パワーウインドー向けは同社にとり伸びしろが大きいとみて、設備投資を決断した。17年に約300億円だったパワーウインドー向けモーターの販売額は、18年には350億円程度まで拡大する見込みだ。