2018年5月21日(月)

アップルCEO「米で雇用・投資拡大」 特別配当否定

2018/2/14 7:15
保存
共有
印刷
その他

 【シリコンバレー=佐藤浩実】米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は13日に開いた株主総会で米税制改正に触れ、米国で新規雇用や投資を拡大する方針を示した。一方、株主が期待していた特別配当については「あまり好きではない」と否定した。クック氏はモバイル決済や健康関連サービスに注力する考えも明らかにした。

 「世界で得た利益を米国投資のために戻そうとすると(古い税制では)追加で40%の税金が必要だった」。13日、株主から質問を受けたクック氏はこう話し、海外資金の還流をしやすくなる新税制を歓迎した。今回の改正で380億ドル(約4兆円)以上の税金を納めることや、今後3年間で2万人を新規雇用することを強調した。

 クック氏はカリフォルニア州の本社を中心とする研究開発投資の拡大にも言及した。2017年の研究開発費は120億ドルだったが、18年は160億ドルを投じる方針。「並外れた金額だが、アップルの未来への自信につながる」とした。M&A(合併・買収)について昨年は人工知能(AI)や拡張現実(AR)などの技術を持つスタートアップ企業を19社買収しており、「常に機会をうかがっている」という。

 一方、株主還元策については配当の「年次での増加」をにおわせる半面で「特別配当はあまり好きではない」とも語った。税制改正に伴って企業に特別配当を求める声も市場には出ているが、クック氏はこの可能性を否定したといえる。

 株主からはモバイル決済の「アップルペイ」などサービスに関する質問も上がった。クック氏はモバイル決済について「過去12カ月はとても素早く広がっている」との認識を示した。ロシアや中国での利用増が目立つほか、日本では通勤時に多くの人が「iPhone」や腕時計型端末の「アップルウォッチ」で駅の改札を通っていることも紹介した。ヘルスケア関連ではアップルウォッチの心拍測定機能に触れ「アップルが深く貢献できる領域だ」と述べた。

 今年の株主総会は2017年に完成した新本社「アップルパーク」で初めて開かれた。長年の個人株主だというロネン・ボーズ氏は「クックCEOが米国雇用の拡大を言及したのは素晴らしい」と話していた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報