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ノルディック複合・渡部暁、カギ握る前半飛躍

2018/2/13 15:30
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 瞬発力のジャンプと持久力のクロスカントリー。かかとが板から浮く「ノルウェー式スキー」という共通点を除けば、求められる要素は対極にある。陸上の100メートルとフルマラソンをひとりでこなそうというのがノルディックスキー複合だ。

 誤解しないでほしいのは、この競技を選んでいるのは決してどっちつかずの選手ではないということ。古くから雪原を歩くのに使ったノルウェー式スキーが好きでたまらず、ひとつだけでは満足できない。そんな情熱にあふれた面々が集まっている。

 ソチ五輪銀メダリストの渡部暁斗(29、北野建設)は「キング・オブ・スキー」と呼ばれるその頂点に最も近い位置にいる。今季のワールドカップ(W杯)では1月のオーストリアから2月の長野県白馬村まで4連勝するなど5勝。総合王者争いでも首位に立つ。幸運やライバルのミスといった条件をつけずとも、掛け値なしの金メダル候補に仕上がっている。

 今季の渡部は得意なジャンプにさらに磨きがかかった。上半身が先行しがちだった踏み切りのタイミングを修正し、蹴る力が逃げなくなった。野球でいえば打率が飛躍的に上昇した。後半のクロスカントリーでは年齢とともに粘り強さが増し、競り合いでの駆け引きもうまくなった。集団になっても消耗の大きな先頭を避け、ライバルをペースメーカーにして体力を温存しながらラストスパートをかけられる。

 とはいえ、渡部からすればクロスカントリーでの競り合いは避けたい。平昌のコースは難しくはないが幅が広い。つまりクロスカントリーが得意な選手はどこでもスパートをかけられる。前の選手の背中がよく見え、距離感も分かるので、多少離れても戦意を失わない。終盤の体力勝負になると厳しくなる。

 金メダルに向けてはジャンプでどれだけ貯金をつくれるかがカギだろう。今季のW杯では2位に20秒以上の差をつけて逆転されたこともある。故郷の白馬に似たジャンプ台で30秒の貯金をつくってクロスカントリーも序盤から飛ばし、後続を早々と諦めさせたい。

 ライバルはまずノルウェー勢。2位のシュミットを筆頭に今季のW杯ポイント争いではトップ10に4人いる。やはり本家は強い。不気味なのは直近の白馬に来なかったドイツ勢。トップ10の3人がどこまで仕上がっているかがメダル争いを左右しそうだ。

(長野五輪代表 荻原次晴)

 おぎわら・つぎはる 1969年群馬県出身。94年からノルディック複合W杯に参戦し、95年世界選手権では双子の兄・健司らと団体金メダル。長野五輪では個人6位、団体5位。現在はスポーツキャスターや解説で活躍。

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