/

大先輩・松井 はつらつ 若手やベテランに刺激

キャンプリポート 西武

時には中村剛也、時には秋山翔吾を相手に、松井稼頭央(42)のいる場所で、バッティング談議に花が咲く。松井はコーチ兼任だから、選手との対話は「指導」というべきだろうが、同じ目線に立ち、教えるばかりでなく、自らも学ぶことはないかと模索するような様子はやはり「談議」。

ノックの球を追う松井の動きは年齢を感じさせない=共同

第1クールの最終日となった4日には秋山と、交互にスイングの形を取りながら、1時間語り合った。「何倍もの経験を積み、優勝もされている方なので」と秋山。西武の一時代を築いた大先輩も、昨年までは相手方球団にいて、遠目に見るばかりだった。今は何もはばかることなく、何でも尋ねて吸収できる。

同じスイッチヒッターである金子侑司は自主トレから時間をともにしてきた。両打ちの苦労を知る師匠の存在は心強い。

左打席と右打席の調子は連動しないという。左打席で球がよく見えたからといって、右打席でもよく見えるとは限らない。松井も日本プロ野球での通算2000安打を記録した際、左と右打席は別人格のつもりで臨んでいる、と語っていた。

同じ外野の組で、ともに行動する松井は金子侑にとってベタ付きのコーチのようなもので、気になることがあれば、その場で聞いているという。

松井加入の効果はこうした有形のものばかりではない。栗山巧は「青春時代に戻ったよう」と話した。同期の中村とともにプロ入りした2002年、すでにスーパースターとなっていた松井の強いオーラが脳裏に焼き付けられた。帰ってきた松井は時間を巻き戻し、栗山らを、駆け出しのギラギラしていたころに立ち返らせているようだ。

中村や、片岡治大・現巨人コーチとともに08年に日本一になったときは25歳。みんな若く、何度でも優勝できそうだったのに、ソフトバンクや日本ハムの後じんを拝して9年が過ぎてしまった。

中村と栗山は34歳。まだまだ一花もふた花も咲かせられる年齢だが、栗山は昨季出場機会が減り、規定打席に届かなかった。中村は故障もあり、この2年、完全燃焼できないままだった。

世代交代が進むなか、栗山らは重鎮的な立場に置かれつつあった。その場所に松井がぽんと降りてきたことで、2人ともバリバリの働き盛りという、年齢相応の立ち位置に戻った。

松井自身も若い。8日、辻発彦監督のもとでのキャンプの恒例行事となりつつある特守で、延々とノックを受けた。隣で受けた中村との8歳の年齢差を感じさせない動き、スタミナだった。

チーム最大の課題である先発陣の強化のほどは実戦を見ないとわからないが、野手陣の底上げには確かなものがある。

(篠山正幸)

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン