スノボ・16歳岩渕麗楽選手、大技の裏に抜群の適応力
16歳の若さで女子スノーボードのスロープスタイルとビッグエアに出場する岩渕麗楽(れいら)選手(16)は一関学院高校(岩手県一関市)1年生。今季初参戦のワールドカップ(W杯)で優勝や準優勝を重ね、駆け上がった平昌の舞台での活躍に期待が集まる。

岩渕選手を指導し、五輪選手団でコーチを務める西田崇さん(42)は約5年前に初めて見たときから「ジャンプの踏み切りが力強く、板を空中で長い時間しっかりつかめている。きっと伸びる」と期待してきた。
岩渕選手は「イメージと適応力の高さが抜群」。優勝して五輪切符を引き寄せた2017年12月の米国でのW杯では決勝直前の練習で失敗して顔面から落下した。体中が痛み、棄権も覚悟したが岩渕選手は「出る」と決断。そして数人しかできない大技「バックサイドダブルコーク1080」を成功させた。
厳しい練習でも新しいことを覚えると心の底から楽しそうな表情をたびたび見せる岩渕選手。練習の映像を見ながら修正点を指示すると、本番で見事に成功させる。「イメージした動きを雪上で体現する力が強い」と評する西田コーチは「世界のトップレベルまで来た。あとは完成度の高いジャンプを見せられるかが勝負」と力を込めた。