コインチェック、円の出金を13日再開と発表
仮想通貨は見通し示さず
580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が不正流出したコインチェックは9日、顧客から預かっている日本円の出金を13日に再開すると発表した。同社は仮想通貨流出が発覚した1月26日以降、日本円と取り扱う全ての仮想通貨の出金を停止している。だが仮想通貨の出金再開の見通しは示さなかった。

同社によると、顧客の日本円は「金融機関の顧客専用口座にて安全に管理」されているという。同社は金融庁から業務改善命令を受けた。再発防止策報告の期限が13日となっており、同社は報告を終えた後、金融庁の了解を得たうえで出金を再開する。
ビットコインなどの仮想通貨については出金のめどが立たない。コインチェックは保有する通貨の一部で、より安全性の高い口座への切り替え作業を進めている。通貨のオフライン保管などの対応も必要とみられる。
今回の出金再開は不正流出したネムに対する補償金の支払いではない。コインチェックは1XEM(XEMはNEMの取引単位)=約88.5円で補償する意向を表明しているが、時期や手段については明かしていない。