2019年2月24日(日)

インドネシア、海外小売店閉鎖相次ぐ 消費行動変化

2018/2/9 23:00
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■クラークス(英靴ブランド) 数週間以内にインドネシアの全店舗を閉鎖する見込み。東南アジア最大の経済大国、インドネシアでは、海外のファッション関連の小売業者が撤退する事例が相次いでいる。

クラークスの現地販売店の広報担当者は「売上高は1年前から50%、60%減少した」とした上で、「一方で営業費用は増加している。そのため財務状況は大きく悪化した」と話した。

同社は2017年半ばからインドネシアの25店舗の閉鎖を始め、完全撤退前に残りの10店舗で閉店セールを行っている。170人の従業員は解雇される。

小売店の閉鎖が相次ぎ、現地では同国の購買力低下への懸念が出ている。

データによると、家計消費の伸びは過去数年に比べると緩慢だ。インドネシア中央統計局は5日、17年の国内総生産(GDP)成長率が16年よりやや高い5.07%だったと発表した。同国経済の半分以上を占める家計消費の伸びは4.97%で、成長全体を圧迫した。

だが、一部のエコノミストはこうしたブランドの店舗閉鎖の背景にはもっと根本的な問題があると指摘する。それは消費行動の変化だ。インドネシア人の消費はもう衣服には向かっていない。衣服や靴への支出は昨年は3.62%しか増加せず、家計の消費項目の中で最も低い割合を占めた。その代わり、お金をためて旅行に行くなど、「コト」への支出が増えている。

観光部門は好調だ。17年の国内線の搭乗者数は前年比11.07%増の8940万人。飛行機で海外に出かけた人の数は12.43%増えた。また、レストランやホテルへの消費は5.38%増となった。同国政府は格安ホテルやレストランの外資規制を緩和し、西ジャワ州のクルタジャティ新国際空港などのインフラ建設を急ピッチで進めている。同空港は年内に開港する見通し。

(ジャカルタ=鈴木亘)

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