2018年10月20日(土)

スズキと連携し中小EV対応支援 浜松で新組織

2018/2/9 22:30
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浜松地域イノベーション推進機構(浜松市)は9日、4月1日付で「次世代自動車センター」を設置すると発表した。県西部の基幹産業である自動車など輸送用機器に関連する中小企業向けに、電気自動車(EV)などの技術情報を提供し、研究開発を支援する。スズキなど地元の大手メーカーや静岡大学とも連携し、産官学で地域経済の活性化を狙う。

記者会見する(右から)望月スズキ常勤監査役、荒木静大名誉教授、大須賀浜松商議所会頭、ら

スズキの常勤監査役で2004年に発売した世界戦略車「スイフト」のチーフエンジニアなどを務めた望月英二氏がセンター長に就任し、静岡大学の荒木信幸名誉教授が顧問になる。技術コーディネーターを含めて10人ほどの体制を作り、EVのほかコネクテッドカー(つながる車)や自動運転に関する技術情報を中小企業に提供する。

浜松市や静岡県も予算を確保し、次世代自動車センターが窓口となって、有望な中小企業の開発を支援する体制も整える。浜松イノベーション機構は、昨年4月に光技術関連の中小企業を支援する「フォトンバレーセンター」を設置した。次世代自動車と光技術の二本柱で地域の産業育成策を実行していくかたちだ。

センター長になる望月氏は9日の発表記者会見で、「地域には素材やプレス、機械加工などの中小企業が多く、EV分野の比重が高くなる」と語った。EVで求められる素材の軽量化や電動化で必要になる部品の素材開発などを進める。

推進機構の山崎勝康理事長は「スズキやヤマハ発動機ホンダの大手3社と連携していく」と強調。県西部に本社や製造拠点を構える大手各社と連携して、完成車メーカーの技術的なニーズを中小が把握できるようにする意向を示した。機構は静岡大など地域の大学とも連携する考えだ。

16年の経済センサスによると浜松市の製造品出荷額は1兆8180億円で、うち自動車などの輸送用機器は4割強を占める。地域を支える基幹産業だが、EV化で部品点数は3分の2に減るとの見方もあり、影響が懸念されている。

浜松商工会議所の大須賀正孝会頭は「地域経済の大きな課題なので商議所で組織を作ろうと検討したが、時間がかかることが分かり、機構と連携することにした」と明かした。「実際にどういう成果が出てくるのか、しっかりと報告してほしい」とも語った。

浜松イノベーション機構は浜松市や静岡県などが出資する公益財団法人。専門家派遣や補助金の紹介などを通じ、中小企業の新事業や人材教育などを支援している。

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