2018年9月23日(日)

クアルコムとブロードコム首脳会談へ 週末にも、買収で議論

2018/2/9 17:15
保存
共有
印刷
その他

 【シリコンバレー=佐藤浩実】米半導体大手のクアルコムと同社の買収をめざすブロードコムの首脳が今週末にも面会する見通しになった。8日にクアルコムがブロードコムによる再提案の拒否を公表する一方で、ブロードコムのホック・タン最高経営責任者(CEO)への会談を要望。これに対し、タン氏が「今週末の面会を強く希望する」と答えた。議論次第では、これまで平行線をたどっていた13兆円の買収交渉が大きく進展する可能性がある。

クアルコムのポール・ジェイコブス会長

■ジェイコブス氏「本当はいくら払える?」

 8日、まず動いたのはクアルコムだった。昼すぎにポール・ジェイコブス会長がタン氏宛ての書簡を公開。ブロードコムが5日に再提案した1株82ドル(約8900円、買収総額は負債引き受けを除いて約1210億ドル=約13兆円)での買収案について、取締役会が全会一致で「企業価値を大いに下回る」と結論づけたことを伝えた。

 8日時点で株価が62ドルしかないクアルコムが82ドルの提案額を低いと指摘するのは、進行中のNXPセミコンダクターズ(オランダ)の買収や、次世代通信規格「5G」に伴うクアルコムの成長性などが加味されていないと考えるためだ。スマートフォン向けの通信半導体など重複事業が多く、各国の独占禁止法当局が買収を認めないリスクもつきまとう。

 そこで、ジェイコブス氏は「クアルコムの買収に払える本当の最高額はいくらか?」「買収を成立させるためにどんな行動を取ると約束ができるか?」を直接聞くため、書簡を通じてタン氏に面会を求めた。

■タン氏「土曜か日曜に会いたい」

 タン氏は8日遅くにジェイコブス氏への「返信」にあたる書簡を公開。クアルコムからの面会希望に歓迎の意を示し、「今週の土曜日か日曜日に、ニューヨークかどこか他の便利な場所で会うことを強く希望する」とした。合意書を準備しておくことや、当局の合併承認が得られなかった場合はクアルコムに80億ドルの違約金などを支払うことも表明した。ただ買収金額については1株82ドルが「最善で最後の提案だ」と繰り返した。

 両社をめぐっては昨年11月にブロードコムがクアルコムに1030億ドル(負債除く)での買収を表明。クアルコムが拒否したことで、ブロードコムが12月に独自の取締役候補を立てて委任状争奪戦に突入した。クアルコムが株主に自社を支持するよう呼びかけているさなか、今月5日にブロードコムが買収額を1株70ドルから82ドルに引き上げると発表した。

 両社はともに通信用の半導体に強みを持ち、顧客にはアップルやグーグルなどスマートフォンやデータセンターを手掛けるIT大手が並ぶ。世界のIT産業への影響も大きいだけに、どのような結末を迎えるかが注目を集めている。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報