2018年2月19日(月)

曲がる有機EL長寿命化低コストで 山形大など開発

北海道・東北
2018/2/9 22:00
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 山形大学の硯里善幸准教授は9日、コニカミノルタと共同で、曲げられる有機ELパネルを、塗布法で長寿命化することに成功したと発表した。長寿命化の障害となる、空気中の水分などに触れることによる劣化を防ぐ封止膜を、真空成膜を使わずにつくる世界初の技術。有機EL素子の寿命を従来の2倍以上の約2万時間に延ばし、製造コストも下げられるという。

世界で初めて塗布法による封止技術で長寿命化に成功したフレキシブル有機ELパネル(山形大学提供)

 硯里准教授らが開発したのは、液体をフィルム上の有機EL電極に塗って2層の封止膜をつくる技術。真空成膜を用いずに塗布するだけで完結する。

 水分による劣化防止は、ガラス基板では有機EL四辺を接着剤で封印し吸湿剤を入れるのが一般的。一方、フィルム基板の曲げられる有機ELは多数の膜を重ねる多層構造で、真空成膜する層と大気圧下で塗布する層を交互に重ねる必要があり、パネル製造コストを押し上げていた。

 大型テレビやアップルのiPhoneに採用されるなど普及し始めた有機ELは今後、曲面タイプや、巻き上げられるロールスクリーン型など様々な用途に使う動きが急速に進むとみられているという。新技術で低コスト化できるため、低価格化が要求される照明へも展開しやすくなるとみている。

 成果は、14日から東京ビッグサイト(東京・江東)で開かれるプリンタブルエレクトロニクス展に出展するほか、学会などで発表する。

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