中国・滴滴出行、ソフトバンクとタクシー配車で連携

中国・配車サービス最大手の滴滴出行とソフトバンクは9日、タクシー配車で連携すると発表した。2018年内をメドに大阪府や京都府、福岡県、東京都などで実証実験を実施し、事業化を目指す。共同出資会社の設立も視野に入れる。
滴滴は中国でタクシー配車のほか、自家用車に乗客を有料で乗せるライドシェア(相乗り)事業を運営している。同社のサービスの利用者は4億5000万人以上おり、2100万人を超えるドライバーが登録する。シンガポールのグラブやインドのオラなど世界の同業7社に出資し、海外事業を加速している。
日本ではライドシェアが「白タク」として原則禁止されているため、タクシー配車に特化する。中国では約500のタクシー事業者と連携する。中国で培った需要予測などの配車システムを生かし、効率性と利便性を高める。滴滴は第一交通産業ともタクシー配車で提携する計画だ。
日本では日本交通のグループ会社、ジャパンタクシー(東京・千代田)や米ウーバーテクノロジーズがタクシー配車サービスを提供している。ジャパンタクシーの配車アプリ「全国タクシー」は約6万台を呼べる。ウーバーは複数のタクシー会社と提携締結に向けた交渉をしている。