米携帯TモバイルUS、純利益約7倍 10~12月期、法人減税効果で
【ニューヨーク=清水石珠実】米携帯電話3位のTモバイルUSが8日発表した2017年10~12月期決算で、純利益が前年同期比約7倍の27億700万ドル(約2950億円)に拡大した。トランプ政権の法人減税に伴い、将来の税負担に備えて計上していた「繰り延べ税金負債」を再評価し、22億ドル分の利益押し上げ効果を生んだ。売上高は5%増の107億5900万ドル。
料金プランを通話やデータ通信などを含む「使い放題」の1種類に絞った上で、動画を見放題にするなどの戦略で、契約者を順調に獲得した。携帯電話の新規契約件数(プリペイド、タブレットは除く)は89万1千件の純増と、首位ベライゾン・コミュニケーションズ(43万1千件)、2位AT&T(32万9千件)、4位スプリント(18万4千件増)の純増水準を大幅に上回った。
1株利益は3.11ドル(前年同期は0.45ドル)。特殊要因を除くと0.48ドルと、市場予想(0.37ドル程度)を上回った。ただ、売上高は市場予想(108億3千万ドル程度)を下回った。
2018年の業績見通しも発表した。タブレットを含めた携帯電話の新規契約件数(プリペイドは除く)は200万~300万件の純増を見込む。