2018年5月26日(土)

両備グループ、不採算31路線で廃止届 バス主力路線の他社参入に反発
地域交通の実情 議論訴え

2018/2/9 1:45
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 両備グループは8日、傘下の路線バス、両備バスと岡電バスが岡山県内で運行する赤字路線のうち計31路線について中国運輸局に廃止届を提出したと発表した。同グループの主力路線に参入申請した他社の新路線が自治体や事業者、住民らとの協議もなく認可されようとしているとし、小嶋光信代表は「地域公共交通の存続をかけた問題提起をしたい」と語る。

8日、廃止届提出について説明する両備グループの小嶋代表(岡山市)

 廃止申請したのは両備バス全36路線中の18路線と岡電バス全42路線中の13路線。今年9月末と来年3月末に順を追って廃止予定で、両備バスで1日当たり約4000人、岡電バスで同1500人に影響が出るという。

 この背景にあるのが、岡山市中心部を走る循環バス「めぐりん」の新路線だ。タクシー事業の八晃運輸(岡山市)が2012年から運行しているが、17年3月末に岡山駅前から岡山市東部の西大寺方面を結ぶ新路線を低価格で申請した。中国運輸局によると「近く結論を出す予定」だ。

 西大寺が発祥の地でもある両備グループ。西大寺線は「108年間、私鉄と同様に沿線開発をしてきた伝統的路線」(小嶋代表)で繁忙時にはバスが5分に1本運行する。「30%の黒字路線で70%の赤字路線を維持する両備、同様に40%で60%を支える岡電」にとって有数のドル箱路線。「ここを取られると赤字路線が維持できなくなる」。

 関係者で何の協議もないことにも憤る。一方、八晃運輸の担当者は「当方からお話しすることはない」としている。

 「廃止するために廃止届を出した訳ではない」。小嶋代表は認可されなければ廃止届を取り下げると話し、最後の手段として法廷闘争も視野に入れているという。たま駅長で有名になった和歌山電鉄や広島県東部の中国バスなど、地域公共交通の再生を数多く手掛けてきた小嶋代表の問題提起は波紋を呼びそうだ。

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