注意力、AIが目の動きで識別 中部大が開発
中部大学の平田豊教授と大学院生の恵本序珠亜さんは8日、注意力に関わるわずかな目の動きを検出する技術を開発したと発表した。カメラで計測した目の動きを人工知能(AI)で学習させて注意力に関わる動きだけを識別する。同技術を使って無意識の注意力を鍛えることで、自動車運転中の歩行者の飛び出しなどに対する反応が早くなったという。
人は注意力が高まったとき、視線を向けなかったとしても、わずかに眼球が動く。ただ、動き方が小さいため、これまでは注意力とは無関係の目の動きとの違いを見分けることができなかった。
平田教授らはカメラで撮った約6000回の目の動きを数値化し、その波形データから注意力に関わる目の動きかどうかを識別した。これを目の画像データと照らし合わせてAIで学習させたところ、注意力に関わる目の動きだけをリアルタイムに検出できるようになった。
使用する場合は眼鏡にとりつけたカメラで目の動きを計測する。運転中に注意力が散漫になっているときに、警告音を出すなどの利用が想定される。