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平和の祭典、解けぬ緊張 北朝鮮が軍事パレード強行
金正恩氏妹五輪派遣で融和も演出 米韓分断狙う

2018/2/8 20:30
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【ソウル=鈴木壮太郎】北朝鮮は8日、朝鮮人民軍創建70年に合わせ、平壌で軍事パレードを強行した。翌9日に開幕する韓国の平昌冬季五輪に金正恩(キム・ジョンウン)委員長の妹の与正(ヨジョン)朝鮮労働党副部長を派遣し融和ムードを演出するが、その直前に力を誇示した。「平和の祭典」の裏で、核・ミサイル開発を巡る米国との緊張は解けていない。

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは8日夕、平壌での軍事パレードの録画映像を放送した。金正恩氏のほか序列2位の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長、側近の崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党副委員長らが出席した。

大規模パレードは昨年4月の故金日成主席の生誕105年記念日以来。正恩氏は演説で米国を批判し「自主権が0.001ミリでも侵害されてはならない」と訴えた。

パレードには最新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」、ICBM級の「火星14」とみられる弾道ミサイルも登場。米本土への攻撃能力を誇示した。

ただ抑制ぶりも目立った。正恩氏は録画中継で核・ミサイルに言及しなかった。韓国メディアによると、パレードの時間は前回より1時間以上短く、兵力や装備の動員を減らした可能性がある。生中継もせず、海外メディアも招かなかった。

対外発信を抑えたのはなぜか。「9日からの与正氏の訪韓を控え、米国を強く刺激しすぎないためだ」。文聖黙(ムン・ソンムク)韓国国家戦略研究院統一戦略センター長は分析する。

権力の世襲を続けてきた金ファミリーで訪韓するのは与正氏が初めて。「ほほ笑み外交」で米国による軍事的圧力を緩める狙いだが、その直前に従来どおり強硬路線を貫けば「与正氏派遣の効果が半減する」(文氏)。

一方で、国内向けには計画どおりにパレードを実施し、米国に一歩も譲らない姿勢を示す必要があった。午前に始まったパレードを生中継しなかったのは、国民に向けた対米批判や核・ミサイル開発などの発言を編集で削除したためではないかとの観測が韓国の専門家の間で浮上している。

韓国大統領府は8日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北側代表団と10日に会談後、昼食を共にすると発表した。与正氏が参加するかどうかは明らかにしていないが、韓国の聯合ニュースは与正氏が文氏に兄・正恩氏の親書を渡す可能性があると報じた。

北朝鮮は「五輪休戦」期間をできるだけ引き延ばし、核・ミサイルの実戦配備に必要な時間を稼ぎたい思惑がある。南北融和を核問題解決のための対話につなげたい文氏を引き込み、北朝鮮への軍事的圧力を強める米国との分断を狙う計算も透ける。

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