2018年2月26日(月)

被害金の受け渡し、新たな形態次々 「収納代行」悪用も

社会
2018/2/8 10:45 (2018/2/8 12:01更新)
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 現金だけでなく、キャッシュカードや電子マネーなども標的に――。特殊詐欺の被害金の受け渡し方法は次々と新たな形態が出てきている。2017年後半はコンビニの「収納代行」サービスを悪用した事例も急増し、警察庁の初の調査で年間924件(8億3千万円)が確認された。

 「あなたの口座が事件に悪用されている」「新しいカードに変更する」。警察官らを装ってこうした電話をかけ、受け取り役が自宅などを訪れてキャッシュカードをだまし取る形態は17年に4004件に上った。951件だった前年から4倍以上に増えた。

 「手続きに必要だ」などと暗証番号も聞き出し、預金などを引き出す手口。新潟市では70代の女性がカード12枚を渡し、17年4月にかけて約2億2千万円を引き出される被害も発覚した。

 架空請求詐欺などでは、コンビニを舞台とした2つの形態が急増。有料サイトの利用料名目で電子ギフト券を買わせ、記載された番号を聞き出してだまし取る「電子マネー型」は2.3倍増の2914件に上った。

 「現金送付型」のうち17年後半に増えた「収納代行利用型」は、通販サイトなどで購入した商品の代金をコンビニのレジで支払うサービスを悪用。支払い番号を被害者に伝えて肩代わりさせる新たな形態で、7月には8件だったが、9月以降は月100~200件台が確認された。

 一方、現金を振り込ませたり、手渡しで受け取ったりする形態は前年より減少した。ただ手渡し型は被害額全体の45.6%を占めるなど被害額が大きい傾向があり、引き続き注意が必要だ。

 全国の警察は前年比5.1%増の2490人を検挙し、電話をかける犯行拠点を同11件増で過去最多の68カ所摘発した。主犯格への突き上げ捜査を進めるとともに、コンビニ事業者や高齢者らに注意を促して被害防止を図る。

 警察庁の栗生俊一長官は8日の記者会見で「刻々と変わる犯行手口や被害実態をよく分析し、新たな対策を開発したい」と話した。おれおれ詐欺などに対し、小此木八郎国家公安委員長は「第1は親子間のコミュニケーションが大事だ」と定期的な連絡を呼びかけた。

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