2018年10月19日(金)

10/19 16:00更新 マーケット 記事ランキング

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 22,532.08 -126.08
日経平均先物(円)
大取,18/12月 ※
22,530 -60

日経チャンネルマーケッツでは、マーケット・経済専門チャンネル日経CNBCの番組をライブ配信。配信中の番組から注目のトピックスをお届けします。

鈴木亮の視界亮行[映像あり]

10月19日(金)14:18

中国の7〜9月期GDP6.5%成長 2期連続で減速[映像あり]

9月の工業生産高↑5.8% 小売売上高↑9.2%

10月19日(金)13:05

[PR]

豊島逸夫の金のつぶやき

フォローする

「長期では価値がゼロ」 VIX商品のリスク開示

2018/2/8 8:50
保存
共有
印刷
その他

今回の相場大変動の「主犯のひとり」扱いされている、米株相場の予測変動指数であるVIX指数。これに連動するETN(上場投資証券)について、驚くべきリスク開示が目論見書(プロスぺクタス)に書かれていた。

組成・発行したスイス大手銀行が作成したプロスぺクタスの197ページに「このETNの長期期待価値はゼロである。もし、このETNを長期に保有すれば、投資額の全て、あるいはかなりの部分を失う可能性がある」とのくだりがあるのだ。

このリスク開示文言を果たして購入者が読んでいたのか。商品マーケティングのプロセスで、このリスクが説明されていたのか。市場の一部からは疑問視する声もあがっている。

米CNBCも報道したので、銀行側のスポークスマンは「プロスぺクタスで、本商品は短期投資向けに組成されたことが明確に語られ、プロの投資家のみに販売された。本商品はバイ・アンド・ホールド(買い持ち)の長期保有のための債券ではないことが明示されており、日計りに使われることを前提として組成された」と反論している。

こうしたなか、「規制当局は、プロスぺクタスのこのような文言をなぜ認めたのか」との批判もあがっている。

一方、プロの投資家であれば「このようなデリバティブ(金融派生商品)のリスクは当然承知しているはず」との意見も根強い。

そもそも、このETNの価値がなぜ長期的にゼロになるのか。それは、信託報酬に相当する額の分だけ、ETNの基準価値が徐々に減ってゆく仕組みになっているからだ。

「VIXが過去最低水準」などと連日のように報道されたころは、このようなリスクが問題視されることはなかった。VIXをショートする、すなわち、市場の低ボラティリティーに賭ける投資も、人気が急上昇した。

ヘッジファンドなども殺到して、「今や、市場で最も混みあう商品」といわれた。しかし、その前提が数日で覆されると、この当該商品から発生した損失は元本の8割から9割に達した。「過度の楽観論」「プロの慢心」のツケといわれても仕方あるまい。

このような商品の上場を認めた取引所の姿勢も批判の対象になる。カリスマ投資家や大手の上場投資信託(ETF)取扱業者も巻き込み、市場内では論戦がヒートアップしている。

「最も混みあうトレード」とされるほどに取引が拡大していたので、今後、新たな事例が明らかになる可能性もある。当局の規制強化も視野に入る展開になってきた。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸's OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済

出版 : 日経BP社
価格 :1026円(税込み)

日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

豊島逸夫の金のつぶやきをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップマーケットトップ