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スター登場 オジュウチョウサンは障害救えるか

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2018/2/10 6:30
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中央競馬で長く、マイナーカテゴリーの評価を受けてきた障害競走が、1頭のスター登場をきっかけに、注目を集めている。2016年4月から重賞8連勝、春と暮れの二大タイトルである中山グランドジャンプ(GJ)と中山大障害をそれぞれ連覇したオジュウチョウサン(牡7、美浦・和田正一郎厩舎)である。

日本中央競馬会(JRA)が1月9日に発表した昨年度のJRA賞では、2年連続の最優秀障害馬に選出され、年度代表馬の投票でも290票中3票を獲得。G1を年間4勝し、歴代最多賞金記録を塗り替えたキタサンブラック(牡6=引退)が満票に近い支持を得た中での得票だから価値は高い。一方で、障害というカテゴリーの継続に向けては、厳しい材料も多い。久々に台頭したスターは障害を救うか?

「昨年のベストレース」の声も

オジュウチョウサンは昨年12月23日、中山大障害(芝4100メートル)で、1歳上のアップトゥデイト(栗東・佐々木晶三厩舎)と死闘を演じ、一部で「昨年のベストレース」と評価された。

レース中盤、オジュウチョウサン(青帽)は逃げるアップトゥデイトに3秒もの大差を許した=JRA提供

レース中盤、オジュウチョウサン(青帽)は逃げるアップトゥデイトに3秒もの大差を許した=JRA提供

アップトゥデイトは2015年に前記の二大タイトルを連勝し、同年の最優秀障害馬に選出された前王者。だが、オジュウチョウサンが台頭してからは、3連敗していた。そこで、アップトゥデイトの主戦である51歳の林満明騎手(栗東)は、捨て身の作戦に出た。序盤からハイペースで飛ばしたのだ。「負かすにはこれしかないと思った」と林。後半の瞬発力が身上の王者に対抗するためのスタミナ勝負。「肉を斬らせて骨を断つ」戦法で、後続を引き離し、中盤では2番手のオジュウチョウサンに3秒(約18馬身)ほど差をつけた。

オジュウチョウサンの石神深一騎手(35、美浦)は、あまりに広がった前との差に「負けるかも」と感じた。「追いかけないと勝てない。あの馬以外には負けないはず」と、腹を決め、後続を半ば無視して追撃を開始。差は大きかったが、早々と様相は新旧王者のマッチレースとなった。残り600メートル付近でもまだ5馬身以上の差があったが、エンジンがかかったオジュウチョウサンは一気に差を縮め、直線入り口では射程圏に。抵抗するアップトゥデイトを、測ったようにかわして最後は半馬身差。4万人を超える観衆が、2頭に拍手を送った。

「生まれた時代悪かった」

林はレース後「相手が強かった。この馬には生まれた時代が悪かった」と、敵味方をたたえた。走破タイム4分36秒1は、26年前に出た従来の記録を1秒1も短縮するコースレコード。アップトゥデイトと3着ルペールノエル(牡7、栗東・藤原英昭厩舎)の差は3秒2(約20馬身)もあった。上位2頭がいかに質の高いレースを見せたかを物語る。

翌日の有馬記念は、圧倒的1番人気に推されたキタサンブラックが楽々と逃げ切ってラストランを飾った。だが、内寄りの2番枠から先頭に立った同馬に、まるで空気を読んだかのように誰も競りかけない、凡戦だったことは否定できない。"読後感"は中山大障害の方が圧倒的だった。ベストレースの評価と、オジュウチョウサンの得票には、そんな背景がある。

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