2019年7月24日(水)

半導体「スーパーサイクル入り」装置大手が強気の見方

2018/2/7 9:33
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東京エレクトロンディスコなど半導体製造装置大手各社の2017年4~12月期決算が6日出そろった。半導体は好不況を3~5年で繰り返す「シリコンサイクル」を超えて好況が続いている。各社のトップは19年3月期も成長が続くと強気の姿勢を崩さず、「スーパーサイクル」に入ったとの見方もある。次世代高速通信「5G」通信の大容量化やデータセンター増設などで需要は根強く、楽観的な見通しが広がっている。

東京エレクトロンは9月に宮城県で新工場を建設する(イメージ)

ディスコが6日発表した17年4~12月の連結営業利益は401億円で、前年同期比91%増だった。精密加工装置の販売が好調で、18年3月期の見通しを6割増の501億円に上方修正した。

都内で会見した溝呂木斉会長は「半導体市況が悪化する要因は今のところ考えられない」と強調する。「製造装置を生産するための人手や部品が足りない状態が続いている。データセンター向けのメモリー需要が伸び、好況は18年度も継続するだろう」と話した。

東京エレクトロンが30日発表した17年4~12月期の連結営業利益は92%増の1814億円だった。半導体検査装置大手のアドバンテストは18年3月期の連結営業利益予想を上方修正した。

18年後半から5Gの携帯電話基地局投資が本格化し、データ通信量が大幅に増え、データセンターのサーバー需要が拡大する。メモリー不足で18年も業績拡大が続くとの見方が強い。

量産が難しい3次元(3D)NANDメモリーの歩留まりが改善し、価格低下を心配する市場関係者の見方に対し、東京エレクトロンの河合利樹社長は「NAND型メモリーは少し価格が下落した方が、むしろ市場が広がる」と話す。

NAND型メモリーはサーバー向けに使われ始めているが、価格が低下すればハードディスクドライブ(HDD)からの置き換えが進み普及が加速するとみるからだ。また「半導体メーカーの寡占化が進み、過当な設備投資競争が抑えられ、過剰投資は起こりにくい」と楽観視する。

半導体はスマホのようなIT(情報技術)機器だけでなく、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及で社会インフラにも浸透し、「スーパーサイクルに入った」と見る。

こうした状況を受けて、半導体のエッチング装置を生産する宮城工場(宮城県大和町)では9月に新工場を建設し、19年度中に生産能力を約2倍に増やす計画だ。

アドバンテストの17年4~12月期の連結営業利益は14.6%増の106億円だった。吉田芳明社長は1~3月期以降に中国でスマホの生産調整が終わり、需要が急増すると見ており「18年も需要減は全く想定していない」と強気だ。

ただ、将来市況が悪化した場合に備えて、EMS(受託製造サービス)を活用し、生産量の変動に対応できる体制作りも進めている。

半導体洗浄装置大手のSCREENホールディングスの垣内永次社長も市況の変動は多少あるものの、長期的な視点から「微細化の流れは着々と進むだろう」と話す。

滋賀県彦根市に半導体洗浄装置の新工場を12月に建設する。半導体製造装置の工場新設は同社にとって12年ぶり。投資額は約90億円で、生産能力は従来より5割増える見通しだ。

半導体市況は08年のリーマンショックから回復後、12年ごろから成長を続け6年が過ぎた。国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、メモリーの増産投資が堅調に推移し、18年も前年比7.5%増を見込んでいる。(佐藤雅哉)

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