2019年7月24日(水)

「飯塚事件」で再審認めず 福岡高裁

2018/2/6 10:13 (2018/2/6 12:51更新)
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福岡県飯塚市で1992年に女児2人が殺害された「飯塚事件」の再審請求を巡る即時抗告審で、福岡高裁(岡田信裁判長)は6日、殺人罪などで死刑が確定し、2008年に執行された久間三千年・元死刑囚(当時70)の再審請求を退ける決定をした。「元死刑囚が犯人であることの高度な立証がされている」として、元死刑囚の妻の即時抗告を棄却した。妻側は特別抗告する。

福岡高裁に入る弁護団(6日午前、福岡市中央区)

福岡高裁に入る弁護団(6日午前、福岡市中央区)

元死刑囚と犯人の型が一致したとする当時のDNA型鑑定や、元死刑囚が所有していた車と特徴が一致する不審車両の目撃証言の信用性などが争点だった。

弁護側はDNA型鑑定について専門家に依頼し当時の鑑定を検証。被害女児に付着していた血液の鑑定のネガフィルムを解析し「元死刑囚と別人のDNA型が見つかった」と主張した。不審車両の目撃証言についても、事前に元死刑囚の車を下見して特徴を把握していた捜査官によって誘導されたものだとした。

福岡地裁は14年3月、DNA型鑑定については一部信用性が低いと認定した一方で、目撃証言は検察側主張を支持。状況証拠などを総合すれば有罪判定は揺るがないとして再審を認めず、妻側が即時抗告していた。

この日の決定理由で岡田裁判長は、現場周辺での目撃証言や元死刑囚の血液型と犯人の型が一致することなどを総合的に判断して再審請求を棄却した地裁の判断を「不合理な点はなく、正当なものとして是認できる」と指摘。

「これらの証拠はいずれも単独では(元死刑囚を)犯人と断定できるものではないが、それぞれ独立した証拠によって、犯人であることが重層的に絞り込まれている」と結論付けた。

弁護側は6日昼に福岡市内で記者会見し「高裁決定は許しがたい暴挙で、断じて許すことができない」と批判した。

確定判決は、元死刑囚が92年2月、飯塚市で女児2人(いずれも当時7歳)を誘拐して殺害し、遺体を山中に遺棄したと認定した。元死刑囚は一貫して無罪を主張したが、一審・福岡地裁が99年に死刑を言い渡し、06年に確定。死刑は08年に執行された。

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