名護市長に辺野古移設容認派 渡具知氏が初当選
自公系新人

2018/2/5 10:45 (2018/2/5 12:10更新)
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沖縄県名護市長選が4日、投開票され、元名護市議で無所属新人の渡具知武豊氏(とぐち・たけとよ、56)=自民、公明、維新推薦=が初当選した。米軍普天間基地(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設が争点となり、反対派の無所属で現職の稲嶺進氏(72)=民進、共産、自由、社民推薦、立憲民主支持=を破った。

▽名護市長選開票結果
当20389 渡具知武豊 無新
16931 稲嶺  進 無現
名護市長選で当選を確実にし、次女(右)から花束を受け取る渡具知武豊氏(4日、沖縄県名護市)

名護市長選で当選を確実にし、次女(右)から花束を受け取る渡具知武豊氏(4日、沖縄県名護市)

 投票率は76.92%で前回2014年を0.21ポイント上回った。事実上の移設容認派の市長の誕生は8年ぶり。

安倍晋三首相は5日午前、辺野古への移設について「市民の理解をいただきながら、最高裁の判決に従って進めていきたい。県民の気持ちに寄り添いながら、さらなる沖縄の発展に全力で支援していく」と首相官邸で記者団に語った。

菅義偉官房長官は記者会見で、現市政が受け取っていない米軍再編交付金について「いろんな意味で意見交換して全面的に協力していきたい」と述べ、交付に前向きな考えを示した。政府高官は日米関係への影響に関して「今回の勝利はとても大事だ」と強調した。

選挙戦で渡具知氏は辺野古移設の是非に直接触れず、福祉や経済振興などの施策を進めるべきだと主張した。菅氏や自民党の二階俊博幹事長ら政府・与党幹部が相次いで応援に入り、前回14年は自主投票だった公明党も推薦した。

渡具知氏は5日午前、名護市内で記者団に「基地問題はこれからいろんな展開がある。その場、その場で状況に応じて対応したい」と述べた。昨年来、米軍ヘリコプターの不時着などが続いたことに関して「住宅上空を飛ばないよう、解決に向けた政府との協議機関をつくっていく必要がある」と指摘した。

名護市長選は秋に予定する知事選の前哨戦と位置づけられ、辺野古移設に反対する翁長雄志知事が稲嶺氏を全面支援した。今回の敗北で翁長氏の求心力低下は避けられない。4日夜、基地移設について記者団に問われた際は「これからいろいろ相談してやりたい」と述べるにとどめた。与党は今回の勝利を弾みに知事選の候補者擁立を急ぐ。

1996年に日米両政府が普天間返還で合意して以降、名護市長選は6回目。今回は17年4月に政府が辺野古の護岸工事に着手して以降、初めての市長選となった。

普天間移設をめぐっては、09年に「最低でも県外移設」と訴えた民主党の鳩山由紀夫代表が首相に就任。鳩山政権が模索した代替案は全て頓挫したが、沖縄では県外移設への期待が高まった。14年知事選で翁長氏が、辺野古の埋め立てを承認した仲井真弘多氏を破った。翁長氏は承認を取り消し、国と県の法廷闘争になった。16年12月に翁長知事の対応が違法との司法判断が確定している。

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