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次世代技術に情熱、起業家育成にも力 佐々木正氏死去

2018/2/2 23:19
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最後まで研究開発の第一線に立ち続けた人生だった。トランジスタ、電卓、そして新素材と常に時代の最先端技術に挑み、日本のエレクトロニクス産業の発展に大きな足跡を残した。一方でソフトバンクグループの孫正義会長兼社長など新進の若手起業家の育成にも尽力。自らも私財を投じて基礎材料のベンチャー企業を設立するなど、次世代技術の確立に情熱を注ぎ続けた。

神戸工業(現デンソーテン)で培ったトランジスタ技術を買われ、早川電機工業(現シャープ)に転じた。創業者の早川徳次氏(故人)、佐伯旭元社長(故人)とともに、技術部門のトップとして同社の研究開発の基礎を築いた。

1960年代半ばから始まった電卓戦争では研究開発を指揮し、世に先駆けてICを採用。小型・省電力の製品開発を強力に推進した。その過程で生まれた液晶表示装置やIC技術は、シャープの屋台骨を支える中核事業に育った。社内の技術者の大半はその謦咳(けいがい)に触れた「佐々木学校」の門下生だ。

81年に日本ソフトバンク(当時)を創設し資金繰りに窮した孫氏を救ったことでも有名。佐々木氏自ら大手銀に電話を入れ、孫氏への融資を実現させた。孫氏は「仏様のような恩人」と話す。

「異質な意見のぶつかり合いが新たな発想や技術を生み出す」が持論だった。飽くなき探求心、「共創」「無私」を信条とする人柄にひかれる人は多かった。

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