2018年10月24日(水)

アップル、売上高最高もスマホ販売台数減 10~12月
「iPhoneX」で単価は上昇

モバイル・5G
2018/2/2 10:36
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米アップルが1日発表した2017年10~12月期の売上高は前年同期比13%増の882億9300万ドル(約9兆6503億円)となり、四半期ベースで過去最高となった。1台10万円を超える新スマートフォン(スマホ)「iPhoneX(テン)」が貢献し、販売単価は800ドル近くまで上昇したが、販売台数は前年比でわずかに減少した。Xの減速も目立ってきており、好業績が持続するかは未知数だ。

同日開かれた電話会見でティム・クック最高経営責任者(CEO)は、10~12月期を振り返り「iPhoneXは私たちの期待を上回った」と強調した。11月の発売以降、最も売れたiPhoneになったという。当初は生産遅れによる販売機会の損失が懸念されたが、12月には供給が追いついた。

10~12月期のiPhoneの販売台数は前年同期比1%減の7731万6千台だった。米民間調査会社は12月までの「X」の出荷台数を2900万台と推計しており、単純計算では4割近くを「X」が占めたことになる。

価格が10万円超えの「X」が加わったことで、1台あたりの販売単価は前年同期から15%上昇し、過去最高の796ドルに達した。10~12月期だけで見れば、顧客満足度を高めて製品単価を上げるアップルの戦略は機能しているといえる。

タブレット(多機能携帯端末)の「iPad」やパソコンの「Mac」なども含めた地域別の売上高では、米国や中国など主要5地域で前年同期を2けた上回った。クック氏は「中国でさえスマートフォンの(販売の)トップ5はすべてiPhoneだ」と話した。純利益は12%増の200億6500万ドルと過去最高になった。1株利益は3.89ドルと市場予想を上回った。

一方で1~3月期の売上高見通しは、市場予想(650億ドル)を下回る600億~620億ドルだった。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は「前年同期比で13~17%上回っている」と説明するが、Xの減速が響くとみられる。実際、マエストリ氏は1~3月期について「最終顧客への販売は勢いを増す」としつつ「流通在庫を減らす」とも説明した。

昨年末に表面化した、iPhone旧機種でバッテリーの急速な放電を防ぐ意図的な処理速度抑制の問題も影を落とす。アップルは批判に対応するため、古くなったバッテリー交換の費用を79ドルから29ドルに下げた。新機種に買い替えずにバッテリー交換で済ませる人が増えるとみられ、英証券バークレイズは18年通年で1600万台の販売押し下げ要因になると予測する。影響を問われたクック氏は「私たちは正しい対応をした。(業績への)影響はわからない」と述べるにとどめた。

トランプ政権肝煎りの税制改正について、マエストリ氏は「海外資金の(使い方について)柔軟性が高まる」とコメントした。アップルは1月中旬に今後5年間に米国で2万人の新規雇用と300億ドルの投資をすると表明している。ただ、資金配分の詳細については「1~3月期決算の時に説明する」と述べるにとどめた。

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