2019年3月21日(木)

ミャンマー、3カ所にLNG発電所 仏トタルなど
計5千億円投資、発電能力を倍増

2018/2/1 13:51
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【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマー政府は、国内3カ所に液化天然ガス(LNG)受け入れ基地を備えたガス火力発電所を整備する。仏エネルギー大手トタルや中国の浙富控股集団などと基本合意した。投資額は計50億ドル(約5400億円)規模。現在のミャンマーの発電能力に匹敵する計300万キロワットを発電する。電力需要は年15%伸びており、LNGを輸入して不足分を賄う。

トタルは独シーメンスと組み、南部タニンダーリ管区に123万キロワットの発電所を建設、運営する。浙富控股集団は地元企業と合弁会社を設立し、エーヤワディー管区に139万キロワットの発電所を造る計画だ。投資額はそれぞれ20億~25億ドル。3~4年後の稼働を目指す。

東洋エンジニアリングが10%出資するタイのTTCLは、最大都市ヤンゴンにある既存火力発電所を拡張。2020年までに発電能力を36万キロワット増やす。同社は投資額を3億5000万ドル前後としている。

3カ所の発電所はいずれも浮体式のLNG輸入設備を併設し、LNGを気体に戻して発電燃料とする。

基本合意を受け、各社は政府との間で電力購入契約の詳細や資金調達の検討に入る。ただ政府は補助金で電力料金を抑えており、財政収支は厳しい。価格交渉は難航する可能性もある。

今回の計画が実現すれば、ミャンマーでは初めて輸入LNGを発電に使うことになる。同国には4カ所の海底ガス田があるが、開発会社との契約で8割をタイや中国に輸出している。契約時は国内の需要が少なく、軍事政権の貴重な外貨収入源となっていた。

電力・エネルギー省によるとミャンマーの現在の最大発電能力は319万キロワット。約6割を水力発電、3割を国産ガスによるガス火力発電で賄う。新たに計画する3カ所の発電能力はこれに匹敵する。現在約4割の電化率は年々向上しており、さらなる電力不足の懸念が強まっていた。

ミャンマー政府は当初、LNG輸入基地や発電所を国際入札にかける予定だった。だが手続きを早めるため、関心を表明していた個別企業との直接交渉に切り替えた。

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