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京都・和束で「茶畑」の魅力開拓 星野リゾート進出

星野リゾート(長野県軽井沢町)は京都府和束町に関西で4カ所目の宿泊施設を整備する。宇治茶の産地として知られながら、観光では未開拓の地で「お茶のコンテンツと地域色のある景観を生かして中長期の集客につなげる」と星野佳路代表。インバウンド(訪日外国人)を呼び込み活性化をもたらす星野流の手腕に期待が高まっている。

30日、和束町とともに星野リゾートと協定を結んだ京都府の山田啓二知事は「地域の魅力を引き出してアピールしてもらえるような事業者」と同社を評価した。和束町は鎌倉時代からのお茶の産地で、府南部の茶畑や茶問屋などが文化庁の「日本遺産」に認定されたのを機に山肌の斜面に茶畑が並ぶ光景が注目を集めるようになった。

山肌に沿って広がる茶畑が観光資源として注目を集める(和束町)

町は今でも府内産高級宇治茶で45%のシェアを占める。京都山城地域振興社(お茶の京都DMO)の脇博一社長も「和食文化に人気が集まるなか、お茶は日本文化を構成する重要なコンテンツとして注目が集まる」と訪日客需要に自信をのぞかせる。ただ、年間5000万人を超える京都市中心部の国内外の観光客のなかで和束町まで足を伸ばす人はごく少数だ。

星野代表も「和束町の知名度は今は高くない」と語るが、「魅力的な観光テーマがあり交通アクセスも悪くない。これだけポテンシャルがあれば、観光を伸ばすことは十分可能だ」という。その言葉は、夏場は閑散としていたスキー場を、早朝に山頂から雲海を楽しめる「雲海テラス」などを設けて通年、楽しめる観光地に育て上げた北海道占冠村などでの成功に裏打ちされている。

訪日客が増え、地域の新たな魅力を発掘する動きも追い風だ。星野リゾートが2009年に25億円かけて改装した京都・嵐山の老舗旅館では宿泊客の4割強が訪日客だ。22年には大阪・新今宮に都市型観光ホテルを開業する。通天閣や新世界などに近くディープな大阪が味わえる立地は訪日客にとって魅力的だ。

和束町に設ける施設の立地や規模はこれからの課題。京都、大阪、奈良からどんなアクセスを設け、滞在者にどんな体験を届けるのか。関西で新たな魅力を発掘しようとする星野リゾートの取り組みが注目される。(京都支社 山本紗世)

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