2019年8月20日(火)

「学校側の要件」焦点 大学無償化 議論スタート 6月までに結論

2018/1/30 22:29
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低所得世帯の高等教育無償化の制度設計を議論する文科省の専門家会議が30日始まった。対象となる学生、大学や専門学校などの要件を議論する。学校側が外部理事や実務経験のある教員を一定以上登用することを要件とした政府案に対しては、大学側から「自治への介入だ」とする反発が根強い。

会議は6月までに結論を出す方針だが、家庭や学校が納得できる制度を設計するには多くの課題が残っている。

30日の初会合では、三島良直東工大学長が座長に就任。メンバーからは、「なるべく多くの学校が支援要件を満たすのが望ましい」「支援を受けた学生の学修成果の公表など、学校も説明責任を果たすべきだ」などといった意見が出た。

議論のベースになるのは12月に閣議決定した新しい経済政策パッケージ。進学すると支援を受けられる学校の要件が大きな焦点となる。パッケージでは大学などに関して、企業などで実務経験のある教員の授業が1割以上、外部理事が2割超などの数値要件を例示した。

教員の採用や外部理事の数は学校側の裁量に属する事柄。外部人材登用の数値要件に対して、26日の国立大学協会総会では各学長から「大学の自治に対する介入だ」と反発する声があがった。林芳正文科相は30日の記者会見で、「具体的な教育課程編成や人材採用は大学に委ねられている。要件が大学の自治に反するものではない」と説明した。

文科省は外部人材登用について、大学や専門学校の実態調査を進め、多くの学校が要件を満たせる制度設計を模索する。一方で、「質が悪く定員割れが続く大学の延命に税金を投入すべきではない」(自民党幹部)といった指摘も多く、議論は曲折も予想される。

パッケージは住民税非課税世帯の学生を対象に、国立大の場合は年約50万円の授業料を免除し、私立大はさらに一定額を上乗せするとした。短大、高専、専門学校進学者の支援額については会議で検討する。17年度に始めた月最大4万円の国の給付型奨学金を拡大。学費と別に生活費も支給する。住居費なども含み、学費と合わせ年100万円を超す支援を受ける学生も多くなる見通し。

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